【現地取材】シリアで内戦や弾圧による行方不明者捜す多くの家族 アサド政権崩壊から1週間
日テレNEWS NNN
シリアでアサド政権が崩壊してから、15日で1週間となります。首都ダマスカスでは、内戦や弾圧により行方不明となった家族を捜す、大勢の市民の姿がありました。 現地から報告です。 アサド政権が今月8日に崩壊後、初の週末を迎えた首都ダマスカス。中心部の商業地区では、ほぼすべての商店が営業し、大勢の買い物客でにぎわっていました。 今月10日には、反政府勢力による暫定政権が発足し、市民は日常を取り戻しつつあります。 「モニュメントの土台には、たくさんの顔写真が貼られています。これらはアサド政権下で行方不明になった人たちだということです」 内戦による死者数は40万人を超えるとされ、アサド政権による市民への弾圧も続いてきたシリアでは、いまだ多くの人が行方不明のままとなっています。 病院の遺体安置所には、政治犯を収容する刑務所などで見つかった遺体が連日運び込まれ、家族を捜す人々であふれていました。 息子を捜しに来たという女性は、反政府勢力だった息子が2019年に投降した後、行方が分からないままだと言います。 反政府勢力だった息子が行方不明 「刑務所にも探しに行きましたが、書類はなくなったと言われ、何の手がかりもありません」 反政府勢力側は、弾圧に加担した者を厳しく処罰するとしていて、報復の連鎖への懸念も広がりそうです。