11月2日から秋を彩る「うすき竹宵」 福良ケ丘小児童がオリジナルカレー販売へ
大分県臼杵市の秋を代表するイベント「うすき竹宵(たけよひ)」が11月2、3の両日、市内二王座周辺である。約2万本の竹ぼんぼりや、市内外の26団体による竹オブジェが幻想的な夜を演出する。今年は市内の児童がオリジナルカレーを販売(2日)。関係者はプレ行事を通じて本番の成功を願った。 うすき竹宵は竹林保全や市中心部の活性化を目的に1997年から始まり、28回目。市内で切り出した約7千本の竹を使い、イベント終了後は堆肥や炭などにリサイクルする。 両日とも竹オブジェは午後4時半、竹ぼんぼりは同5時に点火。同9時まで明かりをともす。 臼杵に伝わる伝説を再現した「般若姫行列」は同7時に出発。久家の大蔵をはじめ二王座周辺の各所でライブイベントや展示会などがある。 市中央公民館やJAおおいたうすき中央支店など7カ所に臨時駐車場を設ける。市総合運動公園と臼杵石仏からはシャトルバス(片道200円)を運行する。 事前の問い合わせは市産業観光課(0972-63-1111)、当日はサーラ・デ・うすき内の総合案内所(0972-64-7271)。 ■地元産野菜使用「ぜひ食べに来て」 臼杵市福良の福良ケ丘小の5年生14人が、地元産野菜を使ったオリジナルの「ほんまもん黄飯(おうはん)カレー」をうすき竹宵で販売する。児童は「臼杵ならではのカレーをぜひ食べに来てほしい」と呼びかけている。 臼杵の食文化への理解を深めようと、児童は1学期から市認証の有機栽培方法で育てた「ほんまもん農産物」について学習。市土づくりセンターで堆肥(たいひ)ができるまでの工程を学んだほか、有機農家に野菜作りのこだわりなどを聞いた。 ほんまもん農産物の魅力を多くの人に知ってもらうため、県内外から観光客が訪れる竹宵で、オリジナルカレーの販売をすることを計画。市内の飲食店主と相談し、臼杵らしさが伝わるメニューを考案した。白身魚や根菜を炒め煮した郷土料理「かやく」をカレーにアレンジし、クチナシの実で色づけしたご飯「黄飯」にかける。材料には地元産の大根やニンジン、サツマイモを使う予定。 今月下旬、メニューをPRするキャッチコピー作りに挑戦。「竹宵限定!無農薬で栄養満点」「ほんまもんの安心、安全をお届け」などこの日しか食べられない特別感や地元野菜の魅力が伝わるよう工夫した。 今後、コピーを入れ込んだチラシを作成し、会場に掲示。当日はスタッフとして販売の手伝いをする。服部紗英さん(11)は「質素倹約やSDGs(持続可能な開発目標)など知恵が詰まった臼杵食文化の素晴らしさをアピールしたい」と話した。 ■ろうそく1万個を支援団体が寄贈 うすき竹宵を前に、市内で祭りの支援行事やプレイベント「七宵」があった。 支援団体「うすき竹宵サポーター倶楽部」が25日、竹ぼんぼりの点灯に使うろうそく1万個を実行委員会に贈った。 市内二王座の旧真光寺で贈呈式があり、同倶楽部の小野健介会長が白根圭吾実行委員長にろうそくを手渡し、「災害復興、世界平和を祈りながら明かりをともしてほしい」と述べた。 ■八坂神社で安全祈願の「七宵」 竹宵の安全を祈願する「七宵」が26日、市内臼杵の八坂神社であった。 関係者約30人が出席。玉串を奉納するなどして、期間中の安全と成功を祈った。白根実行委員長が「多くの人に温かい明かりを楽しんでもらいたい」とあいさつした。