【タンカー座礁事故】流出した重油の除去作業が進められるも「何の作業もできない」地元の漁業関係者にとっては死活問題になりかねない事態…ウニ・アワビ・コンブ・ノリはどうなる?
UHB 北海道文化放送
1月6日、北海道函館市の恵山岬の沿岸で、タンカー「さんわ丸」が座礁した事故。
函館海保によりますと、「さんわ丸」は燃料として199キロリットルの重油を搭載。 しかし、燃料タンクがある船尾が破損して穴が開き、重油が海に流出しました。
現場では、海上保安庁が小型のドローンを使って海域を調査。 重油はこれまでに長さ約2.7キロ、幅約1キロにわたって拡散し、2キロほど離れた恵山漁港にも流れ込んでいるのが見つかっています。 現場では漁業被害を抑えるため、サルベージ会社による重油の除去作業が進められました。
「油を細かく散らして、自然分散を進めるような作業をしている。海もしけているので、ドロドロした黒い油だったら効率的だが、それで十分かなと。比較的薄い油なので自然分散が効果的」(海上保安庁) 一方、函館近海はこれからウニ漁の最盛期を迎えます。 地元の漁業関係者にとっては、死活問題になりかねない事態です。 「何の作業もできない、ただ見ているだけだもんね。どっちにしても船をはやく移動させてもらうこと。じゃないと我々も手も足もでない」(恵山漁業協同組合 上見孝男組合長) 「ここはウニもアワビもコンブも1番場所のいいところ。油のにおいプンプンしているからね」(漁師) 「これからウニはまだまだとれる期間だから油はかなり影響しそう。ノリも影響すると思う。それでごはん食べている人もいるし」(漁師)
1月9日は破損した燃料タンクに残った重油を別の燃料タンクに移し替える作業のほか、けん引用のロープをかける柱が壊れていたことが分かり、修理を行いました。 「さんわ丸」を沖に引き出す作業は1月10日になる見込みです。
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