中国がビザ免除国を大幅拡大 訪中促す狙い、対象国の傾向は?
中国政府が訪中ビザを免除する対象国を増やしている。昨年末以降、欧州を中心とする14カ国に開放した。中国経済の不調が続くなかビジネスなどで訪中しやすい環境をつくる狙いがある。ただ、もともと免除されていた日本は新型コロナウイルス禍で停止したままで、再開の見通しは立っていない。 【写真】中国に行くのは不安? 戻らない外国人、外交官や駐在員の見方は 中国の李強(リーチアン)首相は、6月に訪問したオーストラリアとニュージーランドで、相次いでビザ免除を発表した。中国メディアによると、両国で中国旅行に関する検索件数が急増するなど注目が高まったという。 中国政府は昨年12月と今年3月にも、ドイツやフランス、ハンガリーなど計12カ国に15日以内の滞在ならビザなし渡航を可能にした。中国人が対象国に渡航する場合はビザが必要な一方的な措置。コロナ禍前までは日本を含む3カ国のみだったため、大幅に緩和した形だ。シンガポール、タイ、マレーシアなどとは相互免除の取り組みを始めた。さらに、中国を経由して第三国に渡航する場合の72~144時間のビザ免除も、コロナ後に復活させた。
朝日新聞社