『ガンダム』第1話で即旧式化 なぜ「ザクII」の武器は最後までショボいままなのか?
もう少しマシな武器は持てなかったの?
TVアニメ『機動戦士ガンダム』は、「ガンダム」シリーズの第1作目であり、「モビルスーツ」(以下、MS)という概念が生まれた、言わずと知れた名作です。「地球連邦軍」と「ジオン公国軍」が戦った「一年戦争」が描かれており、各軍のさまざまなMSも登場しました。 【お前もザク?】わかりやすいのから変わり種まで こちらが「ザク」の派生機です(6枚) 連邦軍はハイスペックの「ガンダム」を開発し、ジオン軍は脅威となったガンダムを食い止めるべく、数々のMSを送り込みました。ジオン軍にはバリエーション豊富なMSが揃っていますが、なかでも代表的なMSといえば、やはり傑作機とも言われている「ザクII」を挙げる人は多いのではないでしょうか。 しかし、汎用性に優れた機体ではあるものの、ガンダムに倒される場面は幾度となく描かれました。それもそのはずで、ガンダムの武器は「ビーム・サーベル」「ビーム・ライフル」と高火力な一方で、ザクIIは「ザク・マシンガン」「ヒート・ホーク」といった武装であり、明らかにガンダムよりも劣っています。 パイロットの練度によれば、武器に差があっても勝つ可能性はあるかもしれませんが、第1話に登場したザクIIのパイロット、すなわち訓練を受けたプロフェッショナルである「ジーン」や「デニム」は、「アムロ」が初めて操縦するガンダムの「ビーム・サーベル」によって敗北しました。そのように大きなスペック差があるのは確実なのにもかかわらず、最終決戦「ア・バオア・クー」での戦いでも、「ザク・マシンガン」を装備したザクIIが出陣しています。なぜザクIIは、ガンダムに通用しない武器を装備し続けていたのでしょうか。 そもそも一年戦争の緒戦は、宇宙空間での艦隊戦が主流でした。そのなかでジオン軍は、MSのザクIIを開発し艦載兵器として活用することを考え、実行します。そうして迎えた「ルウム戦役」において連邦軍は、ジオン軍の3倍にものぼる数の艦艇数を擁していたところを、ザクIIによってその8割を失うことになりました。この時ザクIIが装備していた武器は、ザク・マシンガンや「ザク・バズーカ」などでした。 ザクIIの武器はほかにも、手榴弾の「クラッカー」や脚部に装着する「3連装ミサイル・ポッド」、戦車の主砲を転用した「マゼラ・トップ砲」があります。しかし、どれもガンダムの武器よりも劣った装備であり、ガンダムの固い装甲を打ち破ることはできないものです。