橋本環奈がヒロインの2024年度後期朝ドラ「おむすび」 緒形直人、新納慎也ら“神戸編”キャストが発表
9月30日(月)スタート予定の、2024年度後期連続テレビ小説「おむすび」(NHK総合ほか)で、ヒロインの橋本環奈が演じる米田結と米田家に大きな影響を与える“神戸編”キャストが発表された。神戸・さくら通り商店街の靴店店主で腕利き靴職人でもある渡辺孝雄役に緒形直人、結の友人の母で総菜店を営む佐久間美佐江役にキムラ緑子、神戸市役所の職員・若林建夫役に新納慎也。さらに、米田家が営む理髪店に入り浸っているテーラー店主役で内場勝則、小学校教師で連続テレビ小説初出演となる内海崇(ミルクボーイ)、“福田整体院”の整体師役で岡嶋秀昭が出演する。この度、出演が決定した出演者からコメントが寄せられた。 【写真】神戸市職員で、米田家が営む理髪店の常連役・新納慎也 ■「おむすび」とは… 同作は、“どんな困難も明るくたくましく乗り越える”をモットーとする平成時代の“ギャル”な主人公・米田結(橋本)が、人々の健康を支える栄養士となり、現代が抱える問題を食の知識と持ち前のコミュニケーション力で解決しながら、目には見えないけれど大切な“幸せ”や“縁”を次々と結んでいく、“平成青春グラフィティ”。食と人情の街、福岡・神戸・大阪を舞台に、激動の平成・令和を突き進むオリジナル作品となっている。脚本は「正直不動産」シリーズ(NHK総合ほか)などを手がける根本ノンジ氏が担当する。 ■“神戸編”と“おむすびの日”についての思い 今回発表された内容には、“おむすびの日”についての思いが強く記されている。1月17日、“おむすびの日”。1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災が由来となり2000年に制定された。震災の後、避難所で途方に暮れていた人々の元に、周りの地域から多くの“おむすび”が届けられた。人は何か大きな出来事が起きた時、支え合って生きていくことができる――その“強い結びつき”を忘れないために、この日が“おむすびの日”に制定されたのだという。 本作のタイトル「おむすび」には、縁や人を結び、つなげていく“ヒロインの歩み”を象徴する意味が込められている。 平成の始まる日に生まれた主人公・米田結は、生まれてから福岡・糸島に移り住むまでの約6年間を神戸で過ごし、さくら通り商店街にある理髪店を営む神戸の自宅で1995年1月17日を迎える。結やその家族、周りの親しい人々は、大きな震災を体験し、その経験が彼女の運命を大きく変えていく。 ■靴店店主・渡辺孝雄役 緒形直人のコメント 渡辺孝雄という靴職人役です。この人物の心を丁寧に演じたいと思っています。現場は活気があり、良い作品を届けようと皆で頑張っています。その思いを届けたいです。 ■結の友人の母・佐久間美佐江役 キムラ緑子のコメント もともと関西出身ですので、また大阪で朝ドラの撮影ができ、関西弁でお芝居ができることをうれしく思っています。演じる美佐江は、困難の中にあっても皆の背中をたたくことができる元気で明るく強い人です。さくら通り商店街の皆とのシーンはとても居心地が良く、その空気感や商店街の一体感が、見てくださる方にも伝わればいいなと思っています。 ■神戸市職員・若林建夫役 新納慎也のコメント 昨年に引き続き朝ドラ出演となり大変うれしく思っています。しかし、昨年とは“真逆”と言ってよいような役柄になりそうです。神戸出身者として、阪神・淡路大震災も描く作品ということに、古傷がヒリヒリするような感覚を覚えました。それは“傷”でもあり、もしかしたら“誇り”でもある気がします。この感情をなんとか芝居に反映させつつ、地震大国である日本が歩んできたように、力強く前向きになれるようなパワーある作品が出来上がればと思っています。 ■テーラー店主・高橋要蔵役 内場勝則のコメント 主人公の結ちゃんの幼少期に住んでいた神戸の商店、なぜかいつも事あるごとに米田家の理髪店に集まる、大きな問題、小さな問題、そして何もなくても集まる、ピーチクパーチクけんかするほど仲がいい商店街をこよなく愛する人々、ほほ笑ましくたくましく、明るく元気な、こんな商店街のおっちゃんおるおる、いややっぱりおらんで。そんなおっちゃんを目指していきたいです。 ■小学校教師・大崎彰役 内海崇のコメント あ~ありがとうございますー!今、朝ドラ「おむすび」の出演オファーをいただきましたけどもね!こんなんなんぼあってもいいですからね!ということで、初めて朝ドラに出させてもらいます!放送を楽しみにしていただきたいんですが、角刈りで良かった!と心から思える役でした!絶対見てください!見てくれないと、俺は動くよ! ■整体師・福田康彦役 岡嶋秀昭のコメント また朝ドラに出演させていただくことを大変光栄に思っております。「おちょやん」(2020年、NHK総合ほか)の時の役名は、福松。今回は福田康彦、福ちゃんです。たまたまだとは思いますが、不思議な縁を感じております。ギャルと栄養士?と思われるかもしれませんが、とてもシンプルで大切なメッセージが描かれている作品だと思います。豪華な共演者の皆様、スタッフの皆様と力を合わせて、おむすびのようにほっこりとした朝をお届けできるよう、ちょっと懐かしい平成を懸命に生きたいと思います。 ■制作統括・宇佐川隆史氏が語る“神戸編”、そしてキャストの魅力 ――神戸編についてお聞かせください。 “朝ドラ” は、見た人の一日を元気にし、明日へと希望をつなぎ、人生を豊かにするもの。そんな朝ドラで、真正面から震災を描いてもいいのか。きっと見ることができない人もいるのではないか。制作チームの間で何度も話し合う中で、さまざまな葛藤がありました。それでもなお、阪神・淡路大震災からまもなく30年となろうとする今こそ、朝ドラで震災を描く意味があるという結論に至りました。 かつて起こった出来事を、決して忘れないこと。そして今も被災されている方々の苦難を、他人事ではなく、自分事として感じてもらうこと。 朝ドラだからこそ、それが叶えられるのではないかと考えました。テレビの向こうで、かつての悲しみやつらい思いに寄り添い、未来への願いへとつながってほしいという、祈りにも似た強い覚悟で「おむすび」というタイトルをつけました。 また、事前にここまでドラマの内容を告知することについても、さまざまな意見がありました。しかし、不意に震災の様子を目にしてしまい、震災経験者の方々、さらには今も避難されている方々を傷つけてしまうことを、できる限り避けたいという思いから、今回、このような形で発表させていただきました。 主人公が震災で何を感じ、その後の人生に影響していくのか――詳しくはまだお話できませんが、米田結は後に栄養士となり、食の知識で心と体を支え、人々の未来を結んでいきます。「おむすび」というタイトルに込めたこの思いが、少しでも皆さんの心に届けられるよう、チーム一同、全力で制作したいと思います。 ――神戸編キャストについてはいかがですか? 神戸編の脚本作りをする中で見えてきたものは 、“人”でした。震災を通して、人という存在のはかなさや弱さも感じれば、底知れぬ強さを感じたりもする―― そうした“人そのもの”を、誤解を恐れずに言えば愚直に、全身で表現していただける方々に、光栄にも演じていただくことができました。 靴店店主・渡辺孝雄は、口下手で頑固だが、一途で繊細な心を持っている職人。人としての強さと弱さ、その両方を抱えた難役を、緒形直人さんに演じていただけることになりました。緒形さんは、まさに“全身全霊”という言葉がふさわしい方。方言の練習一つとっても、“神戸で生きてきた人になる”という思いが強くあふれていて…役に全力で向き合うお姿は、職人魂を持つ孝雄そのものです。 惣菜店を営む佐久間美佐江は、いつも元気に商店街の皆を奮い立たせてくれるムードメーカーです。演じていただくキムラ緑子さんは、私たちもかねて全幅の信頼を置いているお方です。現場でも私たちをいつも笑顔にしてくれ、美佐江さんと同様、非常にパワフル!一方で、避難所ロケの際には、被災経験者の方に積極的に話しかけられたりと、誠実に向き合っていらっしゃいました。 神戸市職員の若林建夫は、神戸が好きで、地元のために尽力したいと思っている人物です。演じていただく新納慎也さんは、神戸市出身。「ブギウギ」に続いて朝ドラ2年連続出演ですが、どうしてもこの若林を新納さんに演じてほしいとお願いしました。お芝居は本当にキュート。決して派手な役ではありませんが、新納さんの神戸愛、そして“神戸ことば”を、若林を通して感じてください。 一方、テーラーの高橋要蔵役は内場勝則さん、小学校教師・大崎役はミルクボーイの内海崇さんに演じていただきます。内場さんには、神戸の方々が持つ気品とおちゃめさを。内海さんには、真面目さがゆえのおかしみを、楽しんで演じていただいております。また、商店街のまとめ役・福田康彦を演じていただくのは、連続テレビ小説でもおなじみの、岡嶋秀昭さん。主人公の父・聖人を陰ながら支え続ける、よき隣人を温かく演じていただきました。 そして今回、避難所でのシーンを撮影するにあたり、毎日100人以上もの神戸の方々に、エキストラとしてご出演いただきました。実際に避難所生活を経験された方も、当時まだ生まれていなかった若い方も、私たちと一緒にこの物語を伝えようと演じてくださったこと、心から感謝申し上げます。 ■番組ロゴ決定 “縁・人・未来”と、大切なものを次々と結んでいく2024年度後期・連続テレビ小説「おむすび」。番組ロゴも発表され、デザインを担当した大島慶一郎氏がロゴに込めた想いを明かした。 ■ロゴデザイン・大島慶一郎氏コメント 主人公・米田結が栄養士として大切なものを結んでいく、その成長の過程を表現したタイトルロゴです。食にまつわるさまざまな“栄養”を組み合わせて、“おむすび”を形作り、ひもで結んでいるかのような形状の文字を、野菜・果物・肉・魚などのカラーで彩りました。 結ぶロゴにすることで、人と明るい未来を結び、リズミカルに上下している配置は、山あり谷ありの人生を乗り越えていく、主人公たちの歩みを象徴しています。 カラフルなロゴが、視聴者の朝をポジティブな気持ちにしてくれることを願っています。 ■「おむすび」の物語 平成“ど真ん中”の、2004年(平成16)年。ヒロイン・米田結(よねだゆい)は、福岡・糸島で両親や祖父母と共に暮らしていた。“何事もない平和な日々こそ一番”と思って生きてきた結。しかし、地元で伝説と化した姉の存在や、謎のギャル軍団、甲子園を目指す野球青年など、個性的な人々に翻弄(ほんろう)されていく。そんな仲間との濃密な時間の中、次第に結は“人生を思いきり楽しんでいいんだ”ということに気づいていく。 青春時代を謳歌(おうか)した自然豊かな糸島、そして阪神・淡路大震災で被災するまでの幼少期を過ごした神戸。二つの土地での経験を通じて、食と栄養に関心を持った結は、あることをきっかけに“人のために役立つ喜び”に目覚める。そして目指したのは“栄養士”だった。 “人は食で作られる。食で未来を変えてゆく”。初めは、愛する家族や仲間という身近な存在のために。そして、仕事で巡りあった人たちのために。さらには、全国に住む“私たち”への幸せへと、その活動の範囲を広げていく。