アサド政権崩壊から一夜、シリアの首都ダマスカスは平穏
反政府勢力がシリアの首都を制圧し、アサド大統領のロシア亡命が発表されてから一夜明けた9日、首都ダマスカスの通りは静けさを取り戻していた。 アサド大統領の亡命により13年続いた内戦と、50年以上続いたアサド一家によるシリア統治は終わりを告げた。 かつてイスラム過激派組織アルカイダの傘下だったハヤト・アル・タハリール・アル・シャーム(HTS)を中心とする反政府組織の電撃的な進軍は、中東にとって歴史的な転換点となった。アサド氏の失脚により、イランとロシアがアラブ世界にその影響力を及ぼしていた拠点が消滅した。 HTSは、国際社会やシリア国内の少数派の警戒心を払拭しようと、長年にわたってそのイメージの刷新を図ってきた。だが同組織は依然として米国、トルコ、国連からテロ組織に指定されている。