アスリートと誹謗中傷 安藤美姫「10代からそういう言葉の中で生きてきた」「段ボールに敷き詰められた手紙」
国際オリンピック委員会のアスリート委員会が、パリオリンピックで選手や関係者に対する誹謗中傷が8500件にも昇ったと発表。プロスケーター・元フィギュア世界女王の安藤美姫氏は、過去に受けた誹謗中傷について『ABEMA Prime』で振り返った。 【映像】「ほぼほぼ誹謗中傷だった」段ボールに敷き詰められた手紙を明かす安藤美姫 2006年のトリノオリンピック後、安藤氏は「段ボールに敷き詰められた何百通の手紙がきて、ほぼ誹謗中傷だった。私は結果を残せなくて、ケガがあったり、4回転に失敗したから。でも、応援してくれてる人の言葉もあり、その一言に救われた。応援してくれている人、信じてくれる人が一人でもいるなら、フィギュアスケートは続けたいと思った」と明かす。 誹謗中傷は「同じミスをしても、される選手とされない選手がいる」といい、「自分の気持ちを同じ言葉で言った時に、こっちの選手は“すばらしい。そんな中で頑張ったんだ”と言われる選手もいれば“お前のそれは言い訳だよな”って」。 その違いを「キャラだと思う。人と人は会わないと分からないところがあるから、メディアが作るイメージや、競技の中でのキャラクター作りのまま、応援してくださっているみなさんに印象づけられるからこそ、叩いてもこの人は大丈夫とか。私は10代からそういう言葉の中で生きてきたので、今は何を言われても、何も感じない」と続けた。 安藤氏は、選手として注目されはじめた10代の頃を振り返り「最初はすごく大変だった。知らない人にじろじろ見られたり、男性の成人雑誌に取り上げられた。そういう目で見られることもあって怖い思いをしてきた。“こういう女の子なんじゃないか”という、人が作るイメージを信じないでほしい。自分は強く見えるが、いろんなことを経てこういう考えになっただけで、最初から受け入れられていたわけでもない」と振り返る。 さらに、「一時期、誰も信じない時期を作った。でも家族や友達は自分のために、嫌な思いをしても守ってくれる、絶対に応援してくれてそばにいてくれることに気づけた。どれだけ世間で騒がれても、信じてくれる人の存在、自分も信じられる存在を見つけてきた」と語った。 (『ABEMA Prime』より)
ABEMA TIMES編集部