来年3月から、ドライバーの「交通マナー」が劇的に改善される!? その意外過ぎる理由とは
違反運転者の負担増加
講習手数料にも差が現れる。 優良運転者と一般運転者のオンライン講習の手数料はともに200円の予定だが、違反運転者の場合は1350円から1400円に引き上げられる見込みとなっている。この金銭面での差は、優良・一般運転者と違反運転者との間に大きな隔たりを生むことになる。 違反運転者になると、時間的にも費用的にもかなりの負担がかかるため、交通法規の順守を強く促す効果が期待される。このような負担が、運転者にとって規則を守る意識を高める要素となるだろう。 さらに、優良・一般運転者のオンライン講習が一般化すれば、次に注目すべきは 「違反運転者と初回運転者の講習区別」 の問題だ。現状では、両者が同じ講習を受けることが多いが、初回運転者は必ずしも違反を犯したわけではない。 初回運転者講習のオンライン化の可否は別として、両者を同じ内容で講習することは公平性を欠いているのではないか。この点も、優良・一般運転者のオンライン講習の導入によって明らかになるだろう。
違反運転者の早退は気まずい時代
近い将来、更新時講習をオンラインで受講することが一般的になれば、 「運転免許センターに行くことは恥ずかしい」 といった社会的な風潮が生まれる可能性がある。特に、違反運転者講習を受けるために会社から早退すること自体が気まずいと感じるようになるかもしれない。 これを避けるためには、日常的に交通法規を意識して運転することが求められる。その結果、交通違反件数が減少する可能性もあるだろう。 ただし、違反運転者に対して技術的な優遇措置は今後も期待できないだろうという点は確かだ。 2025年3月にマイナンバーカードと運転免許証が一体化することで、交通マナーが劇的に改善されるかもしれないのだ。
上原寛(フリーライター)