国からの補助金1.6億円交付されず…「自動運転バス」実証実験の計画中止 堺市
堺市内で今年度予定されていた自動運転バスの実証実験について、当初見込んでいた国からの補助金約1.6億円が交付されず、計画が中止になったことが分かりました。 堺市はSMIプロジェクト(堺・モビリティ・イノベーション)と称し、堺駅と堺東駅を結ぶシャトルバスを2030年までに自動運転化するなどの計画を進めています。 市は今年度、本格的な実証実験に乗り出す予定で約2億円を予算に計上し、うち約1.6億円は国からの補助金を見込んでいました。 ところが、市などによりますと6月、国から補助事業について「不採択」とする連絡があり、補助金が交付されないことが決まったということです。 計画の練り直しを余儀なくされた堺市は、来年の1月・2月に予定していた実証実験は中止し、来年度以降、再度予算編成をした上で検討しなおすということです。 不採択の理由について、市の担当者は「国が目指すのは『2027年100カ所以上』で自動運転サービスが実現されること。堺市は2030年の実現を目標にしているため、スピード感の違いから評価が得られなかったのではないか」と話しています。 SMIプロジェクトをめぐっては、3月の議会で維新をのぞく野党4会派(公明、自民、創志会、共産)が「全体的な予算感が示されていない」「なぜ運転手が足りている都心部で自動運転を実施するのか」などと反発し、当該の予算を削った修正案が一度可決されるなど波紋を呼んでいました。
ABCテレビ