針葉樹と広葉樹の違いって何? 意外にも種類が沢山ある「薪選び」と「焚き火」での使い方とは
キャンプなどの屋外アクティビティならではの楽しみの一つが焚き火。火を囲んでのんびり過ごすのは、心温まるひとときですよね。しかし一見同じように見える薪でも、木の種類によって燃え方などが異なるのをご存知でしょうか。今回は焚き火をよりいっそう楽しむために、木の種類や薪の特徴をご紹介します。 【写真】様々な種類がある薪の特徴をチェックする(全7枚)
燃えやすく火力が強い針葉樹
まず木の種類は大きくわけて2つ、針葉樹と広葉樹があります。針葉樹は葉っぱが針のように細く尖っており、広葉樹は葉っぱが広いタイプの樹木。特徴は葉っぱの形だけではありません。針葉樹は樹液が多く含まれるため、広葉樹より燃えやすく、火力も強い傾向があります。そのため、焚き火を始める際の火付け材として使用するとよいでしょう。 しかし薪ストーブで針葉樹の薪を燃やす場合は注意が必要です。それは針葉樹を燃やすと1000℃以上の高温になるため。一般的に薪ストーブの耐熱温度は1000℃といわれており、ストーブ本体を傷める恐れがあります。 ほかにも針葉樹のデメリットとして煙や煤が発生しやすいことが挙げられますが、しっかり乾燥させることにより煙などは軽減されます。さらに針葉樹は値段が比較的安く、手に入りやすいのも魅力的なポイントです。
火は付きにくいが火持ちのよい広葉樹
一方の広葉樹は、細胞の密度が大きく火は付きにくいですが、一度燃え始めると安定し、なかなか火は消えません。焚き火や薪ストーブなど幅広く活用でき、煙や煤も少ないため、料理に使うのもおすすめです。
針葉樹、広葉樹のほかに注目すべき点
木は針葉樹と広葉樹とに大きく分けられますが、その中でも木の種類によって少しずつ違いがあります。針葉樹で代表的な杉の薪は、特に軽量で柔らかく、割ったり持ち運んだりと焚き火ビギナーでも扱いやすいでしょう。 また、松は針葉樹のなかでも油分が多いため、一段と燃えやすく火も長持ちします。広葉樹で代表的なのは楢(なら)の薪。火力が高く長時間燃え、薪ストーブのほかに暖炉によく使用されることもあります。 以上の特徴から、焚き火をおこなうときは火が付きやすい針葉樹を燃やし、その後広葉樹の薪を追加すると、効率よく薪を使うことができます。また燃えやすい2cm程度の細い薪から太い薪へ、徐々に火を移していくのがおすすめです。 薪を購入するときは、ぜひ木の種類に注目してみてください。状況により使い分けて、より充実した焚き火ライフを楽しみましょう。
野中陽平