不気味?!井上尚弥と戦うタパレスに母国の英雄パッキャオから“モンスター退治”の秘策…「ハッキリした勝ち方をしたい」
WBC&WBO世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥(30、大橋)と26日に有明アリーナで4団体統一戦を戦うWBA&IBF同級王者のマーロン・タパレス(31、フィリピン)が19日、羽田着のフィリピン航空で来日した。米ラスベガスとフィリピンの高地で約3か月のトレーニングを積んできたタパレスは「ハッキリした勝ち方をしたい」とKO宣言。元6階級制覇王者の“母国の英雄”マニー・パッキャオ(45)から秘策を授かっていることを明かした。下馬評は井上が絶対有利だがタパレスの自信が不気味だ。 【画像】あの美女格闘家が刺激的なへそ出しコーデでパキパキの腹筋披露
「勝つためにできることはすべてやる」
羽田空港に現れたタパレスは、足取りも軽く取材スペースに移動した。10年前から日本で試合をしており、今回が5度目の来日。フィリピンとの時差もそれほどなく、知った土地ということもあって1週間前の来日になった。 暖かそうなアウターに黒のキャップ。無精ヒゲをはやした2団体王者は「ワクワクしている。日本に来られて幸せだ。フライトも順調で疲れもない」と第一声。 意気込みを聞かれ決意を明かす。 「勝つためにできることはすべてやる。ハッキリした勝ち方をしたい」 それはKOの意味か?と聞くと「そうだ」と力強く相槌を打った。 「KOが何ラウンドになるかは言えないがね」 不敵に笑った。 万全の準備をしてきた。 直前の1か月は、ルソン島のマニラから北に約250キロの場所にある山岳地帯のバギオ・シティでトレーニングを積んだ。標高約1500mの高地にあるため、血中の赤血球が増えてスタミナ強化につながり、また気温も低いため12月の日本の寒さ対策にもなる。 その前に2か月間、滞在した米国ラスベガスでは、元5階級制覇王者のフロイド・メイウェザー・ジュニア(米国)が次世代のホープとして期待し“神童”と呼ばれるカーメル・モートン(米国)とスパーも行った。モートンは階級が2つ上の強烈なパンチャー。井上のパワーへの対応策としては十分だろう。 フィリピンでは、WBC世界バンタム級の挑戦権を持ち、来年2月24日に同王者に挑戦する中谷潤人(M.T)と対戦する可能性もあるビンセント・アストロラビオ(フィリピン)らと拳を交えてきた。3か月でスパーのトータルラウンド数は100ラウンドに至ったという。 そして母国の英雄からある秘策を授かってきた。 「パッキャオからはトレーニングが始まった時から指導を受けた」 タパレスはMP(マニー・パッキャオ)プロモーションに所属しておりパイプは太い。そのアドバイスについては「それは言えない」と口にチャック。 競技も、そもそものレベルも違うが、ユーチューバーであり総合格闘家の朝倉未来が、昨年メイウェザーとのエキシビションマッチを戦う前の企画でフィリピンでパッキャオから指導を受けている映像を見たことがあるが、端的に欠点を指摘し修正方法を授けていた。井上の右目に眼窩底骨折を負わせた元5階級制覇王者ノニト・ドネアに伝家宝刀の左フックを授けたのもパッキャオ。前の手のフックの使い方を教えるのがうまい。タパレスもパッキャオと同じサウスポー。何か井上攻略のワンポイントレッスンをしていたとしても不思議ではない。 奇しくも大橋秀行会長は「タパレスは回転力やタイミングがパッキャオのいい時に似ているんだよな」と警戒心を強めていた。パッキャオの教えを請う中で、そのスタイルも似てきたのかもしれない。
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