「復活の起爆剤に」 新型特急「スペーシアX」7月デビュー 観光地・日光は…
日テレNEWS
東京・浅草と栃木県の日光や鬼怒川温泉を結ぶ、東武鉄道の新型特急「スペーシアX」の試乗会が行われました。7月のデビューを前に、観光地・日光では”観光復活”を期待しています。 ◇ 関東有数の観光地、栃木・日光。駅前の店には、“心待ち”にしている存在がありました。 駅前の店 「始まったらすごいんじゃないかと」 駅前の店 「期待はしていますよ。あと1か月くらいでしょうかね」 7月15日にデビューする日光と東京・浅草を結ぶ東武鉄道の新型特急、その名も「スペーシアX」です。今回、初めての試乗会が行われました。 車内には、全6タイプの座席があります。通常のシートはもちろん、ゆったりくつろげるソファの個室もあります。 さらに、6号車にある「コックピットスイート」では、目の前に運転席が広がっています。運転席のすぐ後ろは、まさに“特等席”です。移動するスイートルームで、ぜいたくなひとときを楽しめます。(1室1万2180円(定員7人)※運賃・特急料金別) 浅草駅から乗車すると、日光までは2時間弱で到着します。車内には、この時間をさらに魅力的にする場所もありました。落ち着いた雰囲気が広がる先頭車両には、ビールサーバーがありました。 栃木のクラフトビールやクラフトコーヒー、そして日光の地元レストランなどがこのために開発した、スナックやスイーツを味わうことができます。 ◇ 来月から始まる“新たな鉄道旅”。夏休みシーズンに重なることもあり、迎え受ける日光市は胸を躍らせているのです。 創業150年、日本最古のリゾートホテルとされる「日光金谷ホテル」では、ホテルのリニューアルオープンを新型特急のデビュー日に設定していました。 統括総支配人 奥間政宣さん 「7月15日のスペーシアXにあわせて、別館ロイヤルをオープンさせます」 スペーシアXに乗り、リニューアルした部屋に泊まる限定プランを準備しているということです。ふるまう料理は、150年の歴史を味わえる特別仕様になっています。 統括総支配人 奥間政宣さん 「これが起爆剤になって、お客さまが大量にお見えになるといいなと」 日光市では現在、観光客数がコロナ前の7割ほどだといいます。 駅前の店 「車のお客さんも来てくれるけど、電車で来てくれる方が主なので、期待感ですよね」 駅前の店は、電車の利用者が増えることに期待を寄せています。 駅前の店 「とにかく日光をPRしたい。あとはおもてなしかな」 ◇ その一方で、手放しで喜べない人もいます。温泉地ならでは、すべての部屋に露天風呂がついた「ホテル カジュアルユーロ」では、ゴールデンウイークはほぼ満室で、夏休みにも来客が増えることに期待していました。しかし、今は対応が出てきているものの、宿泊客が増え続ければ、人手が足りなくなる可能性があるということです。 加藤一郎統括支配人 「お客さまが増えてはいるが、働くスタッフが充足していない。今のままでいくと不足するかもと」 とはいえ、忙しくなるのはうれしいことです。 加藤一郎統括支配人 「電車の好きな方にお越しいただいて、泊まっていただければなと」 新型特急のデビューまで、あと1か月ほどです。