貯水率5%…豊沢ダム断水 農家悲鳴 稲作に影響も【岩手・花巻市】
IAT岩手朝日テレビ
雨が少ないことから岩手県花巻市の豊沢ダムは深刻な貯水率の低下に陥っています。これを受け地元の土地改良区は21日、農業用水の供給を停止。周辺の農家からは不安の声が上がっています。 花巻市の豊沢ダム。下流域4250ヘクタールの田んぼに水を供給しています。朝9時時点の貯水率は5%と危機的状況です。暖冬の影響で雪解け水が少ない上、雨もあまり降っていないことが原因です。 記録的な水不足を受け豊沢川土地改良区は枯渇を防ぐためダムから農業用水の供給を停止する「断水」を21日午前から始めました。これまでも貯水率が低下した年に断水をしたことはありましたが今年は過去最も早い実施です。 市内を流れる水路の水は急激に減りました。 豊沢ダムから水の供給を受ける地区で50年ほど米づくりをしている畠山祐之さん。畠山さんの田んぼには至るところにひび割れが見られます。 現在は田んぼを乾かす「中干し」の時期ですが、畠山さんが育てる品種は苗の成長に時間がかかるため、中干し期間も多くの水が必要だと言います。排水路からの水を汲み上げ田んぼに供給していますが、その量では足りません。 豊沢ダムの断水は7月10日まで続きます。