【解説】何が変わる? 新型コロナ「5類」移行が正式決定 医療費やワクチン接種の負担額はいくらに
そして医療費も変わります。これまで検査や感染がわかってからの診療や、入院にかかる費用は全額公費負担でしたが、5類になるとほかの病気と同じように自己負担に変わります。では、いくら払うことになるのか。政府は、仮に保険診療で窓口負担が3割の患者の場合、外来医療費は最大で4170円になると試算を出しています。 ただし、患者の負担が急に増えないように今年9月末までは、高額なコロナ治療薬については無料で提供します。また同じく、入院費が高額な場合は月に最大2万円を軽減する措置をとるとしています。それ以降は、感染状況などを見極めながらこの措置を継続するか検討するという方向です。
■ワクチン無料いつまで? 3回目以降“受けられない”期間も
続いてワクチンについても見ていきます。現在はワクチンを誰でも無料で受けられますが、5月8日以降も無料です。今のところ来年3月末までは無料と決まっています。 ただ、注意が必要なのは、5月8日から8月ごろまでの約4か月間、3回目以降のワクチンを接種できる人は、高齢者や基礎疾患のある人、医療従事者などに限られるということです。なので、これに該当しない人が3回目以降の接種を受けたい場合は、5月7日までに接種しないといけないということです。お手元の接種券を確認してみてください。ただ、9月以降はまた全員接種できるようになりますのでご安心ください。 さらに、連日お伝えしている新規感染者数の発表の仕方も変わります。厚労省が毎日行っていましたが、5月からは毎日ではなく週1回、金曜日のみとなります。最初の発表は5月19日金曜日の予定です。こうした週1回発表される感染状況を見て、私たちが個人で感染対策などを判断するという世界になってきます。
5類への移行に伴う変化、皆さんはどう受け止めているのか。調査機関「アイスタット」が4月に行ったアンケートによると、今後のワクチン接種について、「有料になっても受ける」という人は17.4%と2割弱にとどまっていました。「無料なら受ける」という人が半数以上の52.3%、「有料・無料にかかわらず受けない」という人が30.3%という結果になりました。