OP戦打点王の巨人岡本和真を阪神が右投手揃えても開幕スタメンで使うべきか
「キャンプでは、最初、体が細くなった、締まったように見えたが、バッティングを見ると逆に大きく見える。軸回転ができていて体のぶれがなくなっているからだと思う。そしてミスショットが減った。長打者は一発甘いボールを仕留めなければならないが、打ち損じが減っている。左肩が早めに動き、崩されることが目立っていた昨年とは違い、我慢して最後までボールを見ることができている証拠だろう。配球を含めた打席でのマネジメントもうまくなった。元来ローボールヒッターだが、得意なボール、甘いボールを確実に打ちにいって仕留めている。もちろん、シーズンに入ると、相手にデータを拾われ、相手のマークの仕方もオープン戦とは違ってくる。試練は必ずやってくるだろう。そこで岡本が、さらに対策を練り、どこまで今の軸回転を使った体の連動を維持できるか。ぶれずに今やっていることを貫き、相手の研究を上回れば、結果につながっていくだろう。岡本への楽しみが増える」 鈴木氏は、「OBとしての期待値もこめて」と前置きしながら、「使ってもらえれば20本塁打は可能だ」と予想している。 「今の若い選手は怒られ、抑制されてという野球をアマチュア時代からやってきていないので、逆に使ってもらい自信をつけると、一気に開花することが多い。岡本にも、その可能性がある」 岡本が20本塁打、そして中日から移籍してきた昨年35本塁打でタイトルホルダーとなったゲレーロ(31)が30本以上を打てば、巨人の得点力は大きく変わってくる。 「吉川というスピードを使える今までの巨人になかったスタイルの選手も2番に入ってくる。そして一発不足に苦しんだ昨年と違い、ゲレーロ、岡本という2人の本塁打を打てる選手が加わるとすれば、巨人の得点パターンは、かなり増える。シーズンに入ると、岡本の状態や、相手投手の右、左に応じて阿部がスタメン起用されるケースも出てくるだろうが、これまでになかったチーム内競争が巨人に出てきたという意義が大きい。層が厚くなった。巨人が優勝争いできる条件が揃い始めた」と、鈴木氏は巨人の変革に期待感を寄せる。 実力で世代交代をアピールした岡本が新しい巨人の象徴となるのかもしれない。