【独自】NTT顧客情報流出 容疑者「消費者金融に借金」 岡山県警の調べに供述
NTT西日本子会社から928万人分の顧客情報が流出した事件で、不正競争防止法違反(営業秘密領得、開示)の疑いで逮捕された同社の元派遣社員が、岡山県警の調べに「消費者金融に借金があった」と供述していることが20日、関係者への取材で分かった。県警は借金返済のために顧客情報の不正入手を重ね、名簿業者に売却していたとみて裏付けを進めている。 元派遣社員は男(63)=兵庫県芦屋市。関係者によると、2014年に発覚した通信教育大手を巡る大規模な情報流出事件についても認識していたといい「悪いことだと分かっていたが、金になるので、やめられなかった」との趣旨の供述をしていることも判明した。 男はNTTビジネスソリューションズ(BS社、大阪市)で勤務していた13年7月~23年2月ごろ、社内で取り扱う企業や自治体など69団体の保有する928万人分の個人情報を不正に持ち出したとされる。複数の名簿業者に200回以上にわたり計2千数百万円で売却したとみられるという。 岡山県警は22年3月に山田養蜂場(岡山県鏡野町)から相談を受け、捜査を開始。男は同社の顧客の氏名や住所、電話番号など3万人余りのデータを不正に複製し、東京都内の名簿業者にメール送信したとして今年1月に逮捕された。