『むこう岸』写真提供＝NHK

　特集ドラマ『むこう岸』が、5月6日21時半よりNHK総合で放送されることが決定した。 　本作は、安田夏菜の同名小説を実写ドラマ化した人間ドラマ。有名私立中学をドロップアウトした少年が、生活保護を受けて暮らす少女と出会い、再び未来への希望を見出してゆく姿を描く。 　とある公立中学校に転校してきた山之内和真は、「有名私立中学で落ちこぼれた」という秘密を、クラスメイトの佐野樹希に知られてしまう。「取り引きしない？」と樹希に命じられたのは、彼女を慕う口のきけない少年・アベルに勉強を教えることだった。エリート主義の父親からのプレッシャーに悩んでいた和真は、近所のカフェのマスターが子どもたちに開放している小さな部屋で、アベルや樹希と過ごすうちに、自分の居場所を見つけてゆく。だが、病気の母と幼い妹を抱え、生活保護を受けて暮らす樹希は、将来に希望が持てず、なりたかった看護師の夢もあきらめていた。そんな樹希を見かねて、「理不尽だよ」と和真が手にしたのは「生活保護手帳」。大人でも難解な内容を読み解き、なんとか解決策を見つけようと奮闘する。そして、ケースワーカーや塾講師など、周囲の大人たちを巻き込みながら、ついに起死回生の一手を見つけ出すが……。 　物語の中心となる和真、樹希、アベルを、西山蓮都、石田莉子、サニー マックレンドンがそれぞれ演じる。そのほか、岡田義徳、酒井若菜、遠藤久美子、森永悠希、山下リオ、渋川清彦が大人キャストとして名を連ねている。 　脚本は、映画『ちひろさん』や『アンダーカレント』の澤井香織が手がけている。