奇跡の救命リレー!イギリス人観光客を救った駅員たちの7分間 3日間生死さまようも後遺症なく 静岡
駅のホームで外国人観光客が突如倒れた。心筋梗塞と診断され3日間意識不明だったものの、奇跡的に回復し後遺症もない。男性の生死をわけたのは、ホームの異変に気付いた後の駅員たちの行動だった。医師も駅員の迅速な救命措置が蘇生に繋がったと評価している。 【動画】奇跡の救命リレー!外国人観光客を救った駅員たちの7分間 3日間意識不明の後に蘇生
妻と熱海旅行の帰路に異変
ネクタイを締め、ジャケット姿で手紙を読む男性。 2024年4月に息子の結婚式に出席するためオーストラリアから日本を訪れたイギリス人のピーズ・グラハム・ミッチェルさん(67)だ。 息子の結婚式を終え、妻・あき子さんと旅行で訪れた熱海市で突然の異変に襲われた。
グラハムさんは熱海から東京方面へ帰る途中、JR熱海駅の東海道線ホームで突如として倒れ意識を失った。 先にホームで電車を待っていたグラハムさんと合流するため、あき子さんは駅の階段を登り切ったところだった。 あき子さんは「(その時は夫の)そばにいなかった。10mくらい手前にいて、パッと見たら(夫が)ホームに倒れていた。最初はつまずいたのかなと思ったが、横に行ったらそういう感じではなかったので。もうダメだと思いました」と振り返る。
救命訓練の指導を思い出して
突然の事態にホームは騒然となり、すぐに5人の駅員が駆け付けた。 駅員たちは手分けをして救急車の手配や心臓マッサージ、それに電気ショックを与えるAEDでの救命措置を実施。 当時、AEDを担当した駅員は、定期的に行っている救命訓練で救急隊から伝えられた言葉に突き動かされたと言う。
JR東日本 熱海駅・安田貴一 駅員: (救命訓練で)一番心に残っていたのが「人を助けようとしてやった行為が間違っていたとしても、咎められないから是非やってください」と言われたのは心に留めていたので、「とにかくもうできるだけのことはやろう」と思ってやりました 駅員たちは7分間にわたって心臓マッサージを続け、その間に3回ほどAEDを使った。
妻「もうダメかと思った」
病院に搬送されたグラハムさんの診断結果は心筋梗塞。その後も意識がない状態が続いた。 妻・あき子さんは「最初は本当に苦しそうだったので、可哀想というか、チューブだらけだったので、もう正直ダメかと思っていました」と、当時の心境を打ち明ける。