『光る君へ』木村達成が一筋縄ではいかない三条天皇に 見上愛はかつてない“怒り”を見せる
吉高由里子主演の大河ドラマ『光る君へ』(NHK総合)。公式サイト内には出演者の撮影現場からのコメントが聞けるキャストインタビュー動画「君かたり」が公開されている。第40回「君を置きて」の放送後には、三条天皇役の木村達成、一条天皇役の塩野瑛久、そして藤原彰子役の見上愛が登場した。 【写真】今までにない怒りの表情を道長(柄本佑)に見せた彰子(見上愛) 第40回で一条天皇は譲位、そして道長(柄本佑)の思惑通り、次の東宮は敦康親王(片岡千之助)ではなく敦成親王(濱田碧生)と決まった。一言も相談されることなく次の東宮を決められてしまった彰子(見上愛)は「私は敦成の母でもありますが、敦康様の母でもあるのです」「次なる東宮を敦成とお決めになるなぞ、とんでもなきこと!」「父上はどこまで私を軽んじておいでなのですか!」と烈火のごとく怒った。見上は、まひろ(吉高由里子)と出会ったことで少しずつ言葉を得ていった彰子の姿を真摯に演じてきた。そんな見上が見せた怒りの演技には、彰子の一条天皇や敦康親王への深い情が強く感じられる。そして、父娘のにらみ合いの後、「中宮なぞ、何もできぬ」と泣き崩れるのもまた、悲しくも彰子らしい心深い様が感じ取れた。 見上はインタビューにて、相談されず次の東宮を敦成と決められたことについて「そこまで信頼されていなくて、自分が、存在がないものののように扱われるとは思っていなかったのですごくショックだった」と語った。また見上は、一条天皇と約束した、帝の思いを引き継ぐということを大事にしている彰子にとって、帝の大切にしてきた思いや考えを無視するようなことをされたことへの悲しみや怒りを感じるだけでなく、「国全体の問題として受け止めている部分も結構あったんじゃないかなと思います」と、今後、彰子が国母として敬まれる立場となる片鱗を示すものもあった。 一方、一条天皇の譲位によって、一条天皇の東宮として20年以上過ごしてきた居貞親王が即位し、三条天皇となった。三条天皇を演じる木村は、明るさと、天皇となる道を突き進まんとする野心に満ちており、一条天皇とは異なる雰囲気がある。道長とは叔父と甥の関係だが、一条天皇が譲位を告げたことを道長から聞いた場面で、“叔父上”から“左大臣”へと呼び方が変わる。 木村は、天皇になる意識の高まりから関係性が変わった瞬間として捉えており、「叔父上であることは変わりないんですけど、でも今までの距離感でいくと、やはり自分のしたい政にも障害が生まれてしまうので、うまく利用できるところは利用してって感じですかね」と語った。 また「藤原家が単純に家族のためにすごくいろんなもので動いていて、花山天皇(本郷奏多)が陰謀によって引きずりおろされたのも見ていますから、やっぱりあの一族は何をしてくるかわからない」ともコメントしている。 今後、三条天皇と道長は対立することになるという。木村が演じる、一筋縄ではいかない雰囲気のある三条天皇と道長はどのような駆け引きを繰り広げるのか、気になるところだ。
片山香帆