香坂みゆきさん(61歳)が離婚を経て学んだこと「自分で自分の首を絞めてたんだろうな」|美ST
離婚は1年半くらいかけて決めました。海外の友人に夜中に電話して相談したり、苦しい時期もあったけど、毎日早朝に家を出て仕事に行くことでシャキッとしていられました。仕事があったこともひとりになることを決められたひとつの理由です。今も思うのは、仕事をしているからできたことがいっぱいあるあるです。結論を出したら、「もう決めた、振り向かない」と開き直っちゃった。ひとりになった結果、いいか悪いかはわからないけど、誰にも気兼ねしなくてよくなって、私にとっていいほうに転がり、自由になれました。 結婚している間も、自由だったし、抑えられてたわけでもないんです。私が仕事や遊びに行っても、行くなとも言わないし、機嫌を悪くされたこともなかったけど、ご飯作らなきゃいけないと自分で勝手に思っていたんですよ。自分で自分の首を絞めてたんだろうな。今はとても幸せです。数年前に母が亡くなったとき思ったんです。今は健康でも、病気になったら何もできなくなるから、先延ばしにするのはやめようと。昔は「ご飯食べに行こう」と口約束だけで、行ってない人がいっぱいいました。これからは「会おう」と言った人とはその場でスケジュールを決めることにしました。
シミやシワがあってもガーッて笑える人が好き
歌は大好きだったのに28歳でやめてしまいました。また歌いたいという気持ちは3年くらい前からあって、離婚後、ここからまた頑張るぞと思ったとき、何をしたいかを考え直したら、やっぱり歌でした。今、ライブの音楽監督とコーラスを担当してくれている森真帆さんは、若い頃から一緒にライブをやっていた仕事仲間。久しぶりに一緒にご飯を食べたとき、「歌をやりたい」と言うと「いいじゃん。やろうよ」から始まって、昔お世話になった元サンミュージックの方や、いろんな方が手伝ってくれて実現しました。口に出して「やりたい」と言ったのが一昨年、動き出して実現したのが昨年。やりたいことは年齢で縛ってはいけない。還暦を過ぎても、楽しもうと思うと楽しめることはいっぱいあると改めて気付きました。 コロナ禍以降旅行には行ってなかったのが、昨年3月にハワイの友人に会いに3泊弾丸で行ったのを皮切りに回遊魚がはじまって、石垣島、沖縄、出雲、佐賀と旅して、先日は海外留学していた次男の卒業式でニューヨークに行ってきました。 50代半ばでは書道をはじめ、昇段試験を受け、書道展にも出品しています。落ち込むことも悩むこともあるけれど、おいしいものを「おいしいね」と誰かと一緒に食べたり、友達と思う存分話したり、旅に出たり。自分が楽しいと思えることをするしかない!シワやシミがいっぱいあってもガーッて笑える人が私は好き。そういう人を見ると幸せだし、シワシワの顔で「はいよ」って言いながらパイナップルを売っている沖縄の可愛いおばあちゃんみたいになるのが理想です。 昨年本厄、今年後厄で厄払いに行こうとしていたら、友人に「あなたは芸人だからヤクがつくほうがいい。厄落としをしてはダメ」と言われ、正しいかはわからないけど「確かにね」と思ったので何もしていません。物事はすべていいように考えます。今日の運勢でラッキーアイテムがカレーなら、夕飯はカレーにしようとか。そんな感じで毎日を過ごしています。