安房柔道会が伝統の寒稽古 160人が汗(千葉県)
安房地域の柔道競技者や指導者たちが一堂に会し、心身の鍛錬をする伝統の寒稽古が4日、館山市の安房高校柔道場で行われた。安房柔道会(角田康治会長)の伝統行事で、約160人が汗を流した。 1904(明治37)年に旧制安房中学の学校行事として始まった。2018年の安房高道場の建て替えを機に、同会の主催行事となり、心身の鍛錬や柔道技術の向上、地域柔道の振興を図ろうと続けられている。 地域の道場や中学、高校の部活動に所属する子どもたちが参加。最年少の小倉丈大朗さん(4)から、柔道歴70年の色川直樹さん(77)まで、幅広い年代が集まって稽古に取り組んだ。 天突き体操から始まり、寝技、打ち込み、乱取りなどが行われ、参加者は額に汗をにじませながら活気あふれる稽古を繰り広げた。2分間で行った乱取りでは、小学校下級生が上級生に、高校生や中学生は指導者らの胸を借りて稽古。真剣に取り組む子どもらに熱い指導の声が響いた。 安房高柔道部主将の榎田翔さん(2年)は、「2分という短い乱取りだったので、動き、組みの速さを意識して取り組んだ。今年は関東大会団体出場を目指して稽古に励んでいきたい」と話した。 角田会長は「昨年は小学生の競技人口が増え、安房地域での柔道に対する思いが強くなってきていると感じている。これだけ大勢が参加し、思いの強さを象徴するような稽古となった。一体感ある稽古で、皆のいい刺激になれば」と話していた。 寒稽古は5日にも行われる。