【今月見るべき新作映画】河合優実、菅田将暉の主演作がカンヌでも高評価!『ナミビアの砂漠』
発見、感動、思索……知的好奇心を刺激する、映画好きな大人のための今月の新作を厳選! 【画像】今月見るべき新作映画3選
河合優実の鮮烈な演技が光る!カンヌ国際映画祭でも話題の『ナミビアの砂漠』
美容脱毛サロンで働くカナ(河合優実)は、東京在住の21歳。昔のクラスメイトが自殺したと聞かされてもどこか上の空。それより今この瞬間、心ときめくクリエーターのハヤシ(金子大地)に会いたい。そんなカナには同棲している彼氏ホンダ(寛一郎)がいるが……。 未来なんてこれっぽっちも信じられない、頑張れば明るい明日が待っているなんて、いまどき信じてる子いる? 沸々と湧く怒りや倦怠感を忘れさせてくれるのは束の間のときめきだけだけど、恋の均衡は脆くも崩れる。飛び跳ね、走り、笑い、怒り、泣き、殴りかかるカナ=河合優実からほとばしる、リアルな感情と放たれる言葉に釘付けになる。 脱毛サロン、ススキノ、冷凍ハンバーグ、ピンクのランニングマシーン、ルームランナーと、散りばめられたエピソードに滲むセンスと皮肉も痛快。唐田えりか、渋谷采郁、中島歩らの脇を固めるキャスティングも光る。
期待の新星・山中瑶子監督と若きカリスマ・河合優実。2人の出会いは河合が高校3年、山中が21歳のとき。PFFアワードで入選した『あみこ』の上映後、河合は山中に「いつかキャスティング候補にしてください」と綴った手紙を手渡したという。それから6年、念願のタッグが叶った『ナミビアの砂漠』は今年のカンヌ国際映画祭の監督週間で国際映画批評家連盟賞を受賞。27歳の山中は女性監督として最年少受賞記録を塗り替え、河合は「私の勘に狂いはなかった!」と微笑んでみせた。 『ナミビアの砂漠』 TOHOシネマズ 日比谷ほか 公開中 BY REIKO KUBO