浜中文一「ぜひ安心してご覧になってください」 主演舞台『ブラック・コメディ』のテーマは明暗逆転
舞台『ブラック・コメディ』が8月17日(土)から9月1日(日)、東京・IMM THEATERにて上演される。これに先立ち、主演を務める浜中文一をはじめ、共演する市川美織、朝海ひかる、渡辺いっけい、三倉佳奈が取材に応じ、意気込みを語った。 【全ての画像】『ブラック・コメディ』舞台写真&取材会の模様(全22枚) 英国の劇作家ピーター・シェーファーによる戯曲である本作は、1965年にロンドンで初演。日本では1970年に劇団四季で初演されており、今回、ヨーロッパ企画の大歳倫弘が上演台本・演出を手掛ける。 売れない若手彫刻家が留守中の隣人宅から数々の調度品を無断で借用し、婚約者の父親と億万長者の美術蒐集家を招き、さも自らの作品かのように仕立てることで、愛と富を手に入れようと画策するが、予期せぬ停電でトラブルに発展していく。 浜中は「もうかなり練習しましたので、やるしかないですね。ひたすら頑張ります」と座長ぶりを発揮。若手彫刻家ブリンズリーという役どころについて、「ずっと動き回っています。こんなこと自分の家ではしないですから、非常にドキドキしています」と心境を語った。 突如起きた「停電」という不測の事態と、暗闇の中で次から次へと押し寄せる難題の数々に奮闘する主人公で、「暗闇の中で、皆さんとブリンズリーがお芝居でぶつかり合うのが面白い」。室内の電灯がついている設定のときは舞台上を暗く、停電の設定のときは舞台上を明るくするという、ユニークな手法が用いられており、「明暗逆転という大テーマがあり、みんなが一丸となって細かなところまで作業し考えた舞台。ぜひ安心してごゆっくりとご覧になってください」とアピールした。 ブリンズリーの婚約者キャロルを演じる市川は、役柄について「世間知らずな部分もありますが、いつもネガティブなブリンズリーを元気づけるポジティブな性格で、自分にも似ているので、演じていて楽しい」と声を弾ませる。また、渡辺演じる父親との関係も見どころだと語った。 その渡辺は、キャロルの父親で厳格な性格のメルケット大佐を演じており、「娘の婚約者(ブリンズリー)が怪しい男で、父親として怒りを隠し持っていて、あふれ出るのを我慢している。どんな風に我慢しているかに注目してください」とコメント。これに対し、市川は「アイデアをいただくこともあり、本当のお父さんのように慕っております」と信頼を示していた。 ブリンズリーと同じアパートの上階に住む女性ミス・ファーニヴァルを演じる朝海が「この部屋に来たことで、思いも寄らない方向に行ってしまうという役なので、その変化をご一緒に楽しんでいただければ」と語ると、ブリンズリーの元恋人・クレア役の三倉は「見どころは、朝海さんの美声です」と惚れ惚れしていた。 舞台『ブラック・コメディ』の上演時間は休憩なしの1時間45分を予定。突如起きた「停電」のなか、次から次へと訪れる来客たちと自ら招いたトラブルの数々。ブリンズリーはこの危機を乗り越えられるのか? ぜひ劇場で見届けてほしい。 <公演情報> 『ブラック・コメディ』 原作:ピーター・シェーファー 上演台本・演出:大歳倫弘(ヨーロッパ企画) 出演:浜中文一、市川美織、朝海ひかる、渡辺いっけい、三倉佳奈 他 2024年8月17日(土)~9月1日(日) 会場:東京・IMM THEATER