【犯罪】“闇バイト”の危険性を追体験するゲーム「レイの失踪」 若者だけでなく「30代~50代」も要注意!どうやって身を守る?【しってる?】
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知って得する話題の現象やニュースをお届けするコーナー「しってる?」。 13日は、「レイの失踪」の話題です。 「レイの失踪」はゲームなんですが、ただのゲームではないんです。 今、社会問題になっている闇バイトに加担してしまうまでを学ぶことができるゲームなんです。 その闇バイト、若い世代だけではなくて30代以上の働く世代や高齢者にも広がりを見せ始めています。 9日、岩手県内の高校で行われていたのは、闇バイトなどのトラブルから身を守るための授業です。 この授業では闇バイトに使われる隠語なども学び、参加した生徒も「(闇バイトには)隠語が使われるって、それに自分でちゃんと気づけるように」と話していました。 さらに、静岡県内の高校では、ワークシートを使った授業も行われています。 ワークシートでは、「やってもいいと思うものはどれか」という項目で、「荷物を届ける」「銀行口座を貸す」など、生徒が判断するようになっています。 実際には、これら全てが犯罪につながり得るということなんです。 年末年始の休みを前に全国で行われているこの授業の背景にあるのは、若者に広がる闇バイトへの勧誘です。 実際に、街の人からもこんな声が聞かれました。 大学生(10代): 学生なので稼ぎたいのはあるけど、(闇バイトに)手を出すと終わりだと思うので。 会社員(20代): 学生のときって金がない。そのときに1回返信して、友達に「それやばいやつやで」って言われて。それで連絡取るのやめて。(Q.どこまで進んだ?)会ってはないです。内容はまだ聞く前で、「簡単に稼げる仕事がある」って言われて。1日10万円とか。 そんな闇バイトの危険性を学ぶ授業で使われているのが、謎解きゲーム「レイの失踪」なんです。 このゲームは慶應大学の学生たちが開発したもので、突然、失踪した友人・レイの行方を追うことで、闇バイトに加担していく様子を追体験できるというものなんです。 この闇バイト、手を染めてしまうのは若者だけではないんです。 2023年、50歳の男がSNSで闇バイトに応募し、複数の高齢女性から合わせて1300万円をだまし取った事件も起きています。 先日発表された、闇バイトに応募はしたけども実行前に警察に連絡するなどして保護されたケースを見てみると、多くが若者ではありますが、30代も1割、40代も1割、50代以上が1割で、こんなにも中高年層に広がりを見せているんです。 実際にニーズはあるのか、犯罪ジャーナリスト・多田文明氏に聞いたところ「実は、中高年はアドリブが利くなど重宝される」ということで、闇バイトのリクルーターに誘われやすいんだそうです。 詳しく、理由を見ていきます。 1つ目は「指示通りに動く」 中高年層は社会経験があるため指示通りに動いてくれます。経験があるからこそ、機転を利かせてアドリブができてしまうんです。 2つ目は「目立たない」 闇バイトというと、若い人をイメージするため、犯罪の現場、犯罪の場面を見られたとしても、まさか闇バイトだと思わない、わかりにくく目立ちにくいそうです。 3つ目は「リクルーターの役割に適する」 社会経験があるため、説得力があるという点です。「銀行口座を作ればお金がもらえる」「お金をあげるよ」と言ってしまえば、「このぐらいの年齢の人なら信用があるかな」なんて思ってしまうということなんです。 多田氏によりますと、「今後、中高年層の闇バイトも増える恐れがある」ということです。 また、中高年の人は、だまされることへの警戒心が強いものの、自分が加害者側になる警戒心は薄いとのことで、家族や周囲の人同士で、「そういうことに加担する危険性がある」というのを話しておくことが大切です。