なぜキエーザはいつもユヴェントス1人目の交代?伊解説陣が分析!「ワールドクラスの最強イタリア人選手だが…。3年間成長しなかった“才能”」 | セリエA
【欧州・海外サッカーニュース】日本時間14日に行われたトリノダービーにおけるユヴェントスFWフェデリコ・キエーザの振る舞いに注目し、『DAZN(ダゾーン)イタリア』の解説陣が見解を示した。 【動画】トリノ×ユヴェントス|ハイライト
セリエA第32節に実現したダービー、トリノ対ユヴェントス戦(0-0)において、勝利を目指す3位ユヴェントスの指揮官マッシミリアーノ・アッレグリはスコアレスドローのまま進んでいた65分、フェデリコ・キエーザとフィリップ・コスティッチに代えて、ケナン・ユルディズとサミュエル・イリング=ジュニオールを投入した。 『ダゾーン・イタリア』の解説陣は「Sunday Night Square」の番組内において、このイタリア代表FWキエーザの交代シーンに注目した。オラツィオ・アッコマンド記者は、キエーザにとって70分以内の試合交代が今回で4戦連続であることを指摘。一時、タッチラインから遠ざかるなどアッレグリの采配に不満を示す姿勢を見せていたことを伝えた。 交代したユヴェントスの選手が全員、指揮官とハグしてベンチに戻った一方、キエーザはうつむいたままピッチを去ると、ベンチでボトルを投げつけ、「いつも1人目の交代だ」と不満を漏らしていたことが、『ダゾーン』の中継映像より分析されている。 イタリアの解説陣らは、キエーザがこれまで21試合に先発しているがフル出場はわずか6試合にとどまっていることにも触れると、元イタリア代表FWのジャンパオロ・パッツィーニ氏が「なぜキエーザがいつも1人目の交代なのか」との疑問に答えた。 「私自身も1人目の交代であったことはあるが、背景にはわれわれには分析が難しい事情もあるのではないだろうか。選手は、毎日の生活や周囲との関係、練習への姿勢やフィジカルコンディションなどとうまく向き合っていかなければならないからだ」 「この動画を見る限り、確かに『なぜいつも1人目なのか』という結論に至るかもしれないが、全ての状況を総合的に分析すれば、どうだろうか。私が判断を下すのは難しいように思う」 続いてステファノ・ボルギ記者は、ユヴェントスのFW陣を序列に触れつつ、キエーザの近年のパフォーマンスを踏まえて見解を示した。 「『1人目の交代でユルディズを入れて僕を外すのか』と思うかもしれないが、序列では(ドゥシャン)ヴラホヴィッチ、キエーザ、ユルディズの順だ。それからキエーザのパフォーマンスも影響しているだろう」 「直近の3年間でフィジカルトラブルなどがあり、成長や進化が見られなかった“才能”だ。ウディネーゼとの開幕戦の際、アッレグリは15ゴールを課題に挙げたが、キエーザはこれまでリーグ戦で7得点しか記録していないからね」 元インテル指揮官のストラマッチョーニ氏は、自身が26歳のイタリア代表FWを高く評価していることを強調する一方で、アッレグリのシステムへの適性に疑問を呈した。 「守備陣よりもFW勢の方が交代の対象になりやすい。しかし常に70分以内で交代となると、『監督は他の選手に試合を決めて欲しいと思っている』と感じないものだろうか。監督はこのユヴェントスの組織の中でキエーザという1ピースに確信を抱いていないのだろう」 「私にとってキエーザはワールドクラスの最強レベルのイタリア人選手だ。あくまで私にとってだがね。しかしアッレグリのシステムにおいて苦戦している。なぜなら彼はセカンドトップではなく、純粋なウィンガーだからだ」