【要注意】SNSの「お年玉プレゼント企画」で10万円当選!→喜びもつかの間、知らぬ間に犯罪に加担していた!?「当選しました」と言われても注意が必要な理由とは
年始は魅力的なセールが満載です。各企業が初売りセールなどを行い、いつも以上に消費者の購入意欲をかき立てます。あわせて、近年SNSを中心にさまざまなアカウントを通じた「お年玉企画」なども流行しています。特定のアカウントをフォローしたり、その投稿を拡散したりするなど指定の参加条件を満たすと、抽選でプレゼントが当たるといった企画です。 一見魅力的に見えるこの企画ですが、中には犯罪集団による詐欺も横行しているようです。個人情報の漏洩や、場合によっては知らないうちに詐欺に加担してしまっているリスクもあります。本記事ではSNSにまん延する甘い罠に引っかからないように、リスクや注意点について解説します。
当選者として個人情報を盗まれ、悪用されるリスク
1つ目は、企業を詐称して実際には存在しないお年玉企画の当選メールを送りつけ、偽のホームページに誘導し個人情報などを盗み出すフィッシング詐欺です。有名企業の名前を無断で使用した偽キャンペーンなどがダイレクトメッセージやメールで届き、当選者に対して個人情報の入力を求めます。 実際に、図表1のように、イオン株式会社を名乗った偽のお年玉キャンペーンを行う詐欺集団が現れ、企業が注意喚起を発表する事態に発展するケースも出てきています。有名な企業だからといって安心はできません。名前を知っている大企業が行うキャンペーンであっても、本当に開催されているかどうかをSNSだけでなく、公式ホームページなどで確認したうえで参加するようにしましょう。 図表1
イオン株式会社 【注意喚起】LINE などで拡散されている偽キャンペーンについて
誤振り込みへの返金対応で詐欺に加担してしまう可能性もある
2つ目は、犯罪集団が違法で入手したお金をクリアにする、いわゆるマネーロンダリングの受け手になってしまい、知らない間に犯罪に加担してしまうリスクです。 この手口は「マネーミュール」と呼ばれるものです。犯罪集団は偽のお年玉企画などを実施し、当選者であるとダイレクトメッセージを送ってまずは口座番号を聞き出します。そして当選額以上の金額、例えば10万円当選に対して100万円の金額を口座に振り込んだ後、「間違って送金した。手数料を5万円支払うので、誤って振り込んだ90万円を返金してほしい」と要求するのです。 このケースでは返金対応を手渡しで求めてくることもあるといいます。この要求をのんでしまい対応し、差額分を返金し約束の5万円の手数料を受け取ると、犯罪集団が違法で稼いだお金を、自分の口座を通じてマネーロンダリングしたことになってしまいます。 最悪の場合、そのお金の一部を受け取り相手に渡している事実も加わり、詐欺の加担者として詐欺罪で逮捕される可能性もあります。マネーミュールに加担したとして逮捕され、犯罪で得たお金だと認識していたとして有罪になれば、組織犯罪処罰法違反で3年以下の懲役か、100万円以下の罰金が科せられます。つまり、知らなかったではすまない事態に発展してしまうリスクがあります。 あやしいお年玉企画には参加しないことが大前提ですが、万一当選しこのような過剰入金からの返金要求をされた場合には、自分では絶対に対応してはいけません。相手には銀行で振り込みを直接取り消すよう伝え、そのうえで警察に相談しましょう。
SNS上の甘い誘惑に惑わされずに自己防衛を
現代ではInstagramやX(旧:Twitter)を通じてさまざまな“お金配り”のキャンペーンが行われています。株式会社ZOZO前社長の前澤友作さんのような著名人が実際にお金配りをしている事例も存在しますが、ほとんどが犯罪集団による詐欺に利用するための偽キャンペーンだと考えられます。 スマホ操作1つでお金がもらえるという甘い響きに誘惑されず、情報リテラシーを高めてSNSと接することで自分自身の身を守りましょう。 出典 イオン株式会社 【注意喚起】LINE などで拡散されている偽キャンペーンについて 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部