日経平均が史上最高値更新 日本でも欧米並みの賃金インフレが起こる?
日銀短観の人手不足判断DIが空前の領域(不足超)へと低下するなど人手不足感が強まる中、これまで労働力の限界的な低下を食い止めてきた高齢者の労働参加率が低下すれば、いよいよ人手不足は深刻となります。その結果として賃金上昇率が2%を大きく超えて米国型の賃金インフレが到来する可能性も完全には否定できなくなってきました。現時点では年始恒例の「今年の仰天予想」に過ぎない確度ですが、円安と株高が一段と進行するようだと、そうした展開も少しずつ現実味を帯びるのではないでしょうか。 日銀のマイナス金利解除を以って金融政策の正常化が終了するという筆者の予想が大きく外れ、連続利上げが実施される事態に至るとしたら、こうした人手不足に起因する非連続的な賃金上昇率の加速が考えられます。逆に言えば、それくらいしか急激な賃金上昇に発展するシナリオは考えられません。
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