両親の年金は2人合わせて毎月「8万円」です。わが家のように「低年金」のシニアはどのくらいいるのでしょうか?
低年金で生活が苦しい場合の対策
両親の年金が2人合わせて月8万円の場合、貯金があれば生活費に充てられますが、貯金がない場合、年金だけでは生活が苦しくなるかもしれません。低年金で生活が苦しい場合の対策として、以下のような方法があります。 ■体力と気力が続く限り働く 生活費を賄うために、定年後も仕事を続けることを検討してみましょう。今まで働いていた会社に再雇用で勤務したり、再就職先として新しい職場を探したりする方法があります。 老後も仕事を続けることで、生活費を賄えるだけでなく、健康維持や社会とのつながりを保てるなどのメリットもあります。年金と合わせてある程度の収入が得られれば、旅行や外食など趣味を楽しむ余裕が生まれるかもしれません。 ■家族からの仕送りに頼る 家族で話し合い、子どもから両親に仕送りをする方法もあります。両親の経済状況や支出から、必要な生活費を算出して、仕送り額を決めるとよいでしょう。 仕送りの負担を軽減するために、両親分の通信費・車の維持費・サブスクリプションサービスなどで節約できる部分がないか確認することも大切です。 ■生活保護制度の活用を検討する 両親の年金が2人合わせて8万円の場合、厚生労働大臣が定める基準で計算される「最低生活費」に満たない可能性が考えられます。 他に活用できる資産や手当制度がなく、高齢のため働くことが困難で、親族からの援助も難しい場合は、生活保護制度を利用できるかもしれません。生活保護を申請して認められれば、定められた最低生活費から年金収入を差し引いた金額が保護費として支給されます。
本人の公的年金受給額が50万円未満の割合は約4.45%|生活が厳しい場合は何らかの対策が必要
本人の公的年金受給額が50万円未満だという人の割合は、約4.45%であることが分かりました。国民年金のみを受給する自営業の方などは年金額が低くなる傾向にあることから、現役時代の働き方が低年金につながる理由のひとつとして考えられます。 また、満額の年金を受給するために必要な「保険料納付済期間」が不足していたり、65歳前の繰上げ受給手続きにより、減額した老齢年金を受給していたりするケースもあるでしょう。 低年金で生活が厳しい場合は、体力と気力が続く限り働くことで収入を増やせるかもしれません。高齢で働くことが困難な場合は、家族からの仕送りや、生活保護制度の活用も検討するとよいでしょう。 出典 政府統計の総合窓口(e-Stat) 厚生労働省 年金制度基礎調査(老齢年金受給者実態調査)令和4年 第5表 配偶者の有無別・性別・本人の年齢階級別・本人の公的年金年金額階級別 本人の収入が公的年金のみの受給者数 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部