ビヨンセ、イノベーター賞を受賞「芸術を楽しむ喜びにもっとオープンになって」と訴える
現地時間4月1日(月)、アイハートラジオ・ミュージック・アワードの授賞式が行われた。この賞はアイハートラジオ局と同局のアプリで最も多く再生されたアーティストや楽曲などに送られるもの。ポップカルチャーに大きく貢献した人物に与えられるイノベーター賞をビヨンセが受賞した。 【写真】ビヨンセが緊急来日で渋谷に降臨! 懐かしの来日SNAPを振り返り
プレゼンターのスティービー・ワンダーからトロフィーを受け取ったビヨンセ。彼女は先週リリースしたばかりのニューアルバム『Cowboy Carter』の収録曲「Jolene」でハーモニカを演奏しているのがスティービーであることを明かすと「彼は今夜私をイノベーターと呼んでくれました。そのことにとても感謝しています」と話し始めた。
「イノベーションは夢から始まります。でもその夢を実行に移さなくてはならず、その道のりはとても険しいものです。イノベーターであることは誰もが不可能だと思い込んでいることを目の当たりにすること、しばしば批判されることを意味します。だから精神的な強さを試されることになるのです」。ビヨンセは「すべてのレコード会社、ラジオ局、アワード」に対してイノベーターの持っているアイディア、つまり革新的な考え方に対してもっとオープンであってほしいとアピールした。「私の願いは先入観にとらわれず、芸術を楽しむことから生まれる喜びや解放に対して私たちがみんなもっとオープンになることです」。
ビヨンセが今回のアルバムに先駆けてカントリーミュージック「Texas Hold 'Em」「16 Carriages」をリリースしたとき、R&Bシンガーとしてデビューしたビヨンセがカントリーを歌うことへの反発もあった。たとえばカントリーミュージック専門局KYKCは「私たちはカントリーの局なのでビヨンセは流さない」と拒絶。「人種差別だ」「ジャンルにこだわりすぎ。排他的だ」と物議を醸した。今回のビヨンセの言葉には、音楽界のこのような状況に対するメッセージ、そして音楽を自由に楽しもうとファンへの呼びかけが込められていたと言えそう。