「このつながりが絶対に実を結ぶ」被災したフランス料理店やラーメン店の人らが集まり『炊き出し』...そして菓子店はお菓子を配る 儲け度外視スーパー100円販売もみんな『地元のために』
被災者に商品を無償提供する菓子店も
菓子店「柚餅子総本家 中浦屋」を営む中浦さんも動き出したひとりです。1月5日から自社商品のお菓子の配布を無償で行っています。この店は去年11月にMBSの番組で取材。店の名物・丸柚餅子をいただきましたが、取材した店舗の面影はほぼなくなっていました。ほかの店舗や工場も火災は免れたものの地震による大きな被害を受けました。それでも“地元のためにできることを”と被災者へのお菓子の無償提供を続けています。
炊き出しの準備をするのは…フランス料理店やラーメン店を営んでいた人たち
中浦さんがお菓子を持ってやってきたのは地震前は飲食店が入っていたという店舗。お昼に向けた炊き出しの準備が進められていました。調理をしているのはこの近くに住む地元のメンバーです。 (池端隼也さん)「(Qきょうの炊き出しのメニューは?)雑炊ですね。きょうは1500人前。まだ足りないですね。本当はもっと(要望が)きているんですけど、キャパがないので1500人前になっています。僕はフランス料理店をやっていたんですけど、お店はもうだめですね。(Q向かいの男性は?)彼はラーメン店です」 (ラーメン店を営む人)「店は一部残ったけど家とか傾いて」 鮮魚店を営んでいた中小路武士さんは営業再開のめどはたっていないと話します。 (中小路武士さん)「やっぱりみんな集まって、不安とかを少しでも考えたくない、払拭したい。いずれこのつながりが絶対に実を結ぶときが来ると思ってがんばっています」
「喜んでいただいている姿が一番の喜び」
正午すぎ、炊き出しには多くの被災者が並びました。 (被災者)「野菜久しぶりです。ありがとう」 (食事を渡す人)「カップ麺ばっかり食べとったらあかんよ」 (被災者)「うん」 中浦さんもお菓子を配ります。 (中浦さん)「これも2つ持っていってください」 (被災者)「ありがとね、お菓子までいただいて。ありがとうね。もったいないわ、ありがとう」 (柚餅子総本家 中浦屋 中浦政克社長)「喜んでいただいている姿が一番の喜びですよね。勇気をいただくというか、自分自身もいまの環境を忘れてほっこりしますね」 (2024年1月10日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)