これは「ランクル ミニ」登場の伏線か!? 「ランドクルーザー“250”」の価格が「ランドクルーザー“300”」と横並びな理由
不思議な価格設定と“300”との相関関係
「トヨタ・ランドクルーザー“250”」が正式発表され、価格やグレード構成まで明らかになった今の正直な気持ちを言えば、頭の中は「???」である。 【写真】トヨタ・ランドクルーザー“250”の内装・外装を詳しく見る(73枚) その理由は、“250”の価格帯。同車は実質的に「ランドクルーザー プラド」の後継モデル(海外では名前を変えず、新型も「ランドクルーザー プラド」を名乗る地域もある)であり、トヨタによると「時代とともに高級・豪華路線にシフトしたので、原点回帰をキーワードに質実剛健を追求」するとしてネーミングチェンジしたはずだ。 しかしその価格帯は520万から735万円と、高級・豪華路線だったプラド時代よりむしろアップしている! 参考までに「ランドクルーザー“300”」の価格帯が510万円から800万円(「GRスポーツ」を除けば760万円)……って、思いっきり価格設定がかぶっとるやないか! おっと、あまりの興奮ゆえに言葉が荒れてしまったが、とにもかくにもランクル“250”の価格は不思議だ。ボトムグレードがランクル“300”より高いって、どういうことなの? ……なんて話をすると、詳しい人はきっとこう言うに違いない。「プラドあらため“250”は、車体はサイズも大きくなって“300”と同等だし、ラダーフレームも『GA-F』で“300”と同じもの。もう“300”の弟分じゃないのさ」と。 なるほど、言いたいことはわからなくもない。では取りあえず、ランクル“250”を軸にGA-Fプラットフォームのモデルを並べてみようじゃないか。 【ランドクルーザー“250”】 ●車体サイズ:全長×全幅×全高=4925×1940~1980×1925~1935mm ●価格帯:520万~735万円 ●パワートレイン:2.7リッターガソリン、2.8リッターディーゼルターボなど全車4気筒(海外向けは2.4リッターガソリンターボとそのハイブリッド、2.8リッターターボディーゼルのマイルドハイブリッドも設定) ●トランスミッション:8段AT/6段AT ●スタビライザー機構:SDM(Stabilizer with Disconnection Mechanism=スイッチ操作でロック/フリーを操作できるスタビライザー)を上級グレードに搭載 【ランドクルーザー“300”】 ●車体サイズ:全長×全幅×全高=4950~4985×1980~1990×1925mm ●価格帯:510万~800万円 ●パワートレイン:3.5リッターガソリンターボと3.3リッターディーゼルターボで全車6気筒 ●トランスミッション:10段AT ●スタビライザー機構:E-KDSS(Electronic Kinetic Dynamic Suspension System=電子制御可変スタビライザー)を上級グレードに搭載 【レクサスGX550“オーバートレイル”】 ●車体サイズ:全長×全幅×全高=4970×2000×1925mm ●価格帯:1235万円 ●パワートレイン:3.5リッターガソリンターボのみで全車6気筒 ●トランスミッション:10段AT ●スタビライザー機構:E-KDSS(Electronic Kinetic Dynamic Suspension System=電子制御可変スタビライザー)を搭載 【レクサスLX600】 ●車体サイズ:全長×全幅×全高=5100×1990×1885~1895mm ●価格帯:1250万~1800万円 ●パワートレイン:3.5リッターガソリンターボのみで全車6気筒 ●トランスミッション:10段AT ●スタビライザー機構:E-KDSSやSDMの搭載はないが車高調整機能を採用 ちなみに、北米にはGA-Fプラットフォーム採用車種としてランクル“250”の隠れ兄弟である「4ランナー」や、北米向けのトラック「タコマ」「タンドラ」、そしてトヨタ最大のSUVである「セコイア」なんかもあるのだが、それらまで含めると話がややこしくなるので、ここでは割愛しよう。