東京と北海道の二拠点生活、コロナ禍で得た「住みたい場所に住む自由」
長きにわたる東京での編集生活を経て、1年半前に北海道にある東川町との二拠点生活をスタートしたモダンリビングのブランドディレクター・下田結花。都会とローカル両方の暮らしを過ごすなかで感じた二拠点生活の魅力をお伝えします。 コロナ禍をきっかけに広がった、「住む場所を自由に選ぶ」という選択肢。今回は実際にその決断をし、今どのように感じているのかをお話させていただきます。 【写真集】「住みたい場所に住む」という自由。二拠点生活のなかで感じること
2つの場所のよさを楽しむ暮らし方
私が東京と北海道・東川町での二拠点生活を始めて丸2年が経ちました。 東川は人口8600人のうち、約半数が移住者です。なかには、私のように二拠点生活をしている方も多くいます。 そうした方たちと話してしていると、二拠点生活はとても贅沢な暮らし方、と実感。都会と地方、それぞれの良いところを享受しながら、いつも新鮮な気持ちでいられるからです。
必要に迫られて住む場所が決まる
私は生まれてから18歳まで北海道で育ちました。北海道にいたときは、父の仕事の関係で、3年に一度は転勤があり、旭川、室蘭、札幌、留萌、砂川と、道内を転々としました。 大学進学と共に東京に移り住むことに。そして東京の出版社に就職。住む場所は学生時代と変わりましたが、以来ずっと都内に住み続けできました。 考えてみると、自分で住む場所を選んだことは一度もありません。両親の仕事、自分の学校や仕事があるから、いわば必要に迫られて「その場所に住む」ことになったのです。ほとんどの方が、そうして住む場所を決めてきたと思います。
「どこで暮らすか」を決められる時代に
しかし、コロナ以降、リモートワークが一気に進み、私たちの仕事の仕方も変わりました。仕事によって違うとは思いますが、必ずしも会社のある場所に縛られなくてもよくなったのです。私自身、コロナ禍がなければ、今の東川と東京での二拠点生活はできなかったと思います。 「どこに住むか」を自分で決めることができる時代ーーそれは、「どう暮らしたいか」を決めることと密接に結びついています。その利点を生かすかどうか、はあなた次第。会社のある場所や都会に住まなければならないという呪縛から離れてみると、自分の人生への新しい視点が生まれてくるのではないでしょうか。