桜並木24年で見納め 富山県砺波市の出町六ケ用水路沿い、伐採の見込み
富山県砺波市内を流れる出町六ケ用水路沿いにある桜並木が見頃を迎えている。用水路の維持管理のため、57本のうち37本が伐採される見込みとなっており、田園に連なって咲き誇る桜の風景を見ることができるのは今春が最後となりそうだ。 桜並木があるのは県道砺波・福光線の広上町南交差点近く。地域住民によると、30~40年前に用水路脇に植えられたエドヒガンだという。 植樹当初から大きく成長し、このままでは伸びた根が用水路の壁面コンクリートを突き破って傷める恐れが出てきた。剪定(せんてい)など維持管理をする人がいないため雪の重みで折れた枝が用水を流れて下流の水門を詰まらせてしまうといった問題も発生している。造園業者の調査で37本は切り倒す必要があると分かり、やむなく今年から来年にかけて伐採する方向で検討している。 桜並木は地域住民の散歩ルートになっており、「このままにしておくわけにいかないが、花はきれいで残念」「今年で見納めかと思うと、より美しく感じられる」と名残惜しむ声も聞かれる。