視覚障害者が戸惑う「黒っぽい色の点字ブロック」世界発祥の地・岡山市で記念日を機に考える【岡山】
岡山放送
3月18日は岡山市が世界発祥の地、点字ブロックの日です。視覚障害者を安全に導く点字ブロックについて考えます。岡山有数の観光スポットに設置された点字ブロックを巡り、利用する視覚障害者から戸惑いの声が上がっています。 2022年のリニューアルオープンから、1年間で47万人が訪れたという岡山市の岡山城です。 (竹下美保記者) 「岡山城のリニューアルの際、入り口につながる点字ブロックが設置されたのですが、その色は、グレーでしょうか、黒っぽい色なんです」 視力がわずかに残る視覚障害者が歩いたところ・・。 (視覚障害者 藤田千代美さん) 「歩きにくいのと、怖さが重なってきている」 ”弱視”などの障害者からは、戸惑いの声が聞こえました。 (藤田千代美さん) 「黄色だったら弱視の方でも分かりやすい」 「私最初、溝だと思って飛び越えたことがある、そしたら垣根にぶつかって危ないと言われた」 どうして黄色ではなかったのでしょうか。岡山市の担当者は・・・。 (岡山市観光振興課 板野利泰課長) 「岡山城烏城公園は史跡ということで、史跡の景観にも配慮しながら弱視の方にも歩いてもらえるようにバランスを考えながらした」 もし点字ブロックが黄色だったら・・・観光客に聞いてみました。 (観光客は…) 「あるだけでもいいが、色の問題なら黄色でもいい」 「黄色だったら見やすい、私にとっては全然平気」 「黄色の方が(視覚障害者のことを)考えているということでいいと思う」 「黄色でいいんじゃないか。景観は大事だけど、人の命の方が大事」 黄色が大事な意味を持つことや、点字ブロックの上にものを置かないように訴える啓発活動が、3月16・17日に行われました。 (視覚障害者) 「視覚障害者にとって点字ブロックはすごく大事」 「点字ブロックは私たちの目」 (参加した高校生) 「点字ブロックがあるから大丈夫ではなく、自分から協力していくことが大事だと分かった」 3月18日は点字ブロックの日。視覚障害者を安全に導く、点字ブロックについて改めて設置の必要性やその役割について考えるきっかけにしなければなりません。
岡山放送