NHK桑子、テレ朝・森川、フジ三上…最強の中堅女子アナは誰だ!「エースに推される」意外な名前
若手にはない卓越した技術で番組をスムーズに進行する中堅女子アナ。群雄割拠のアナウンサー業界で生き残ってきたがゆえに、アクシデントが発生しても動じない安定感こそが強みだ。何かと暗い話題が多いなか、各テレビ局を堅実に下支えしているのが彼女たちである。 【最強の中堅アナ決定!?】貫禄あり…!中堅エースアナウンサー 実力派12人がズラリ…! FRIDAYはテレビ関係者や識者に取材を重ね、「アナウンス力」「華やかさ」「将来性」「知性」「愛嬌」の5つの観点から実力派アナを評価。30~40代の12人の中から、最強の中堅アナを決定した。 NHKで「エース」の呼び声が高いのは桑子真帆アナ(36)だ。’10年に入局すると、『ニュース7』や『ニュースウオッチ9』でキャスターを経験した。 「すでにNHKの大エースといえます。アナウンス力は十分ですし、『ブラタモリ』では物怖(ものお)じせずにタモリと絡む姿が好評でした。報道番組では、台本を読まされている感じのしない感情が入った読み上げで、これまた高い評価を得ている。これまでの担当番組をみても、NHKの中では完全に出世コースに入っています」(女子アナ評論家・丸山大次郎氏) そしてもう一人、桑子と共にNHKの二枚看板となっているのが和久田麻由子アナ(35)だ。 「『ニュース7』を担当している和久田アナは、過去には東京オリンピックの開会式の中継を担当。大役でしたがミスなく完璧に仕事をこなし、アナウンス力の評価は揺るぎないものになった。過去にスキャンダルの類いもなく、女性人気もある。有働由美子アナ(54)がNHKを退局する際、将来の役員待遇を条件に慰留されたという噂もありますが、和久田アナがキャリアを重ねていけば、同じような存在になるかもしれません」(芸能評論家・三杉武氏) Wエースを抱えるNHKだが、『紅白歌合戦』の総合司会を4回務め、現在は看板番組である『クローズアップ現代』でMCを務める桑子アナが、苛烈なトップ争いで一歩リードしている。 その一方、民放各局でも中堅アナが存在感を発揮している。弘中綾香アナ(33)が育休中のテレビ朝日で評価を高めているのが森川夕貴アナ(30)だ。 「知名度はそれほど高くないものの、入社以来報道一筋でキャリアを重ね、今のテレ朝を支えている。アナウンス技術に加え、かつてのエース・小川彩佳アナ(39)を彷彿とさせる画面映えもあります。テレ朝は生え抜きのアナが残りにくく、局としては息の長いアナを求めている。その筆頭が森川アナで、『報道ステーション』と『サンデーステーション』を担当してきたことから、局側の期待が窺(うかが)えます」(テレビ朝日関係者) テレ朝で30代に差し掛かったばかりのアナが頭角を現す一方、テレビ東京の「大看板」も負けてはいない。 「大江麻理子アナ(45)は将来の幹部候補です。気さくなキャラでありながら、落ち着いた鋭いコメントもできる。経済番組もバラエティもできる万能タイプです。画面越しにあざとさを感じさせないので女性人気も高い。フリーになると毎年言われますが、局としては是が非でも残ってほしい逸材でしょう」(前出・丸山氏) 数々のスターアナを輩出してきたが、近年は陰りがみえるフジテレビ。しかし、輝きを放つ実力派はいる。 「三上真奈アナ(34)はガツガツした感じのない癒(い)やし系。朝の『ノンストップ!』に起用されているのは、メイン視聴者である年配の女性に受け入れられやすいからです。彼女は尺の管理が上手なアナですが、正直アドリブが弱い。災害中継や速報の解説など、突発的な対応ができれば理想です」(フジテレビ関係者) 独自の愛嬌で視聴者から愛されるアナがいる一方、「カトパンの後継者」といわれる正統派が宮司愛海アナ(32)だ。 「『Live Newsイット!』のメインキャスターを加藤綾子アナ(38)から引き継いだ以上、当然局からの期待は大きいです。彼女は発音がハッキリしているので内容が聞き取りやすく台本を理解するスピードも速い。東京に続き、パリ五輪のキャスターも彼女ではないでしょうか」(同前) 他局に比べるとアナウンサーの層の薄さが指摘されるTBSだが、従来のアナウンサー像とは違う人材で勝負を挑む。 「日比麻音子アナ(30)は酒豪キャラを活かして『おんな酒場放浪記』のレギュラーを務めるなど、おじさんウケするキャラです。これまでバラエティに報道、スポーツと多様な番組を任されているので経験値も高い。まだ強いジャンルが定まっていない分、どの道でも活躍できる可能性を秘めています」(前出・丸山氏) 中堅に突入し始めた後輩に対し、すでに管理職を任される江藤愛アナ(38)は安住紳一郎アナ(50)のような役員待遇の候補と評される。 「過度に出しゃばらないけど、安住アナの発言に対し『ちょっと古いですね』と突っ込んで笑いをとるなど、バランス感覚が優れている。中居正広(51)など大物MCからも厚い信頼を置かれています」(前出・三杉氏) 日本テレビの絶対的エースである水卜麻美アナ(36)に実力で並ぶ存在なのが、鈴江奈々アナ(43)だ。 「若い頃は派手で目立つタイプでしたが、水卜アナのブレイク後は縁の下の力持ちのポジションに移りました。以前はバラエティも担当していましたが、『news every.』で結果を出して以降、報道の実力者として評価されている。報道の鈴江、バラエティの水卜が日テレの二枚看板です」(日本テレビ関係者) ◆猛者ぞろいのフリーアナ 局アナよりもさらにシビアな世界に生きるフリー女子アナたち。その中で生き残る猛者たちは、良くも悪くも個性が目立っている。 「『news23』を担当する小川彩佳アナは存在感が圧倒的。ただそれゆえに、視聴者の好き嫌いがわかれる。ジャニーズ問題や政治家の不祥事について自分の意見を言えるのは彼女の強みだが、肩肘張りすぎている場面もある。時に過度なジャーナリスト感をどこまで薄められるかが今後のカギです」(前出・三杉氏) 内村光良(59)との不倫騒動でテレビ朝日を退社した徳永有美アナ(48)は、見事な復活を遂げている。 「退社後、再び『報道ステーション』のメインキャスターで戻ってきたのは、局内で大物扱いされている表れです。実力はあるし、仕事量も安定している。ただ、自分の主張を述べすぎる点は、小川アナと同じような息苦しさを視聴者に与えてしまうこともある」(テレビ朝日関係者) TBSの専属として『報道特集』を担当する膳場貴子アナ(49)は東大卒のエリートらしからぬ柔らかさがある。 「ザ・王道のキャスターといったところ。過度に感情を出すタイプではないので、スタジオのアンカーとしての適性が高い。曲者(くせもの)のコメンテーターが相手でも番組をスムーズに進められるのは、彼女のキャリアの成せる業(わざ)です」(前出・丸山氏) ◆栄えある最強女子アナは…… FRIDAYが取材を重ねた結果、「最強中堅女子アナ」にふさわしいと決定したのが、テレビ朝日の森川アナだ。コラムニストの亀和田武氏が総括する。 「小川アナや徳永アナのような自分の主張が強すぎるタイプは、視聴者を疲れさせる場合があります。今の報道番組で求められるのは、視聴者が心地よくニュースを見ることができるアナウンサーです。その点、力まずに自然体でニュースを伝える森川アナは、今の時代に必要とされるアナウンサー像を体現している。もちろん、ルックスの華やかさや実力は申し分ない。このまま報道路線を突き進めば、やがて大下容子アナ(53)のような存在になっていくでしょうね」 実力はあって当然とされる30代以上の女子アナの世界。華やかなテレビ番組の裏では、生き残りをかけた苛烈なバトルが今も続いている。 『FRIDAY』2024年3月15日号より
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