【解説】今後の政権運営の行方は? 自公で過半数に届かず
日テレNEWS NNN
衆議院選挙の結果、自民・公明合わせた与党の議席は過半数を割ることになりました。今後、石破首相の政権はどうなるのでしょうか。日本テレビ政治部官邸キャップの平本典昭記者に、以下の3つの疑問について聞きました。 1.なぜ?自民党「大敗」の要因 2.自民vs立憲「チーム編成」対決 3.政治は進む?停滞しない?
──まず、1つ目、自民「大敗」の要因はどうみていますか? まず、有権者目線で言えば「石破首相の変わり身」があったと思います。石破さんは「古い自民党」でなく「世論」を向いている、だから人気は高かった。それが、首相になった途端「古い自民党に取り込まれた」とみられてしまったことで「期待」が裏切られ「失望」に変わったと言えます。 2つ目は、石破首相の「短期決戦」戦略が裏目に出た点です。自民党内の「総裁選でのご祝儀相場があるうちに」と早く選挙を、という声におされ石破首相は短期決戦の決断をしました。が、結果として新たな争点設定ができず「裏金問題」が最大の争点になってしまい逆風を強めたと言えます。 そして、最後はいわゆる2000万円問題です。裏金議員など非公認候補の政党支部にも公認候補と同じ額を支給した問題です。あるベテラン議員は「逆風が嵐になってトドメを刺された」と嘆いていました。
──石破首相が掲げた、与党で過半数を達成できませんでした。これを受け、自民党は「ケジメ」をどうつける考えなのでしょうか? まず問われるのは執行部の責任です。石破首相は掲げた目標が達成できなかったわけです。28日、小泉選対委員長は辞任しましたが、石破首相、そして森山幹事長は続投する考えです。 民間企業なら会社の大きな業績目標を達成できなかった場合、経営陣の責任が問われます。石破首相は28日の会見で「自民党の論理を排除する」と強調しましたが、その整合性はどうなのか。自民党幹部からでさえ「これだけ大敗して総裁、幹事長2人とも責任を取らないのはあり得ない」という声も出ています。