広島・宇草孔基3号2ランが中日戦突破口に 29イニング目初得点で勢いつけ竜から初白星
(セ・リーグ、中日4-6広島、4回戦、中日3勝1敗、27日、バンテリンD)こいのぼりのように舞った打球が右翼席最前列に着弾した。0─0の二回1死一塁。「6番・左翼」で出場した広島・宇草孔基外野手(27)が先制の3号2ランで突破口を開いた。 「(中日戦で無得点が続いていたことは)まったく知らなかった。(本塁打は)本当にたまたまで良い結果になった」 梅津の150キロを仕留めた。チームは5~7日の中日戦(マツダ)で3試合連続の零封負け。この日も一回無死一塁を生かせず嫌なムードが漂い始めたが、29イニング目で初得点を奪った。 これで5戦3発。絶好調男に引っ張られるように打線は10安打6得点で打ち勝った。現役時代に広島と阪神で通算319本塁打を記録した新井監督は「今日も良いホームランだった。ひと振りで点が入るのはホームランの魅力」と絶賛した。 宇草は近年、体の可動域を広げるトレーニングを続けている。東京から名古屋への移動休みだった26日には個人契約しているジムの系列店に出向いた。通算4度の最多安打に輝いた秋山から「自分と向き合う時間をつくった方がいい」という助言を受けて始めたもの。昨季は屈辱の1軍出場なしに終わったが、今季は9日に1軍初昇格し、10試合で打率・400(15打数6安打)、チームトップの3本塁打、6打点と打ちまくっている。 「昨日、(26日に同期入団の森下)暢仁と『勝ちたいよね』と話していた。勝ちを付けられて良かった」 チームは大型連休初日を白星で飾り、勝率5割に戻した。鯉の季節はカープが強い。ここからスイスイと上昇気流に乗る。(柏村翔)