●　会社にいる「便利な存在」は重宝される 　出社するメリットは、とにかく会社にいて「便利な存在」でいられることです。 　多くの企業では、出世するために必要なことは何でしょうか。「他の人よりも成果を上げる」のももちろん必要なことですが、実は成果を上げるだけでは出世はできません。 　本当に必要なのは、出世に見合う成果を上げたうえで、「自分より偉い上司や役員に認めてもらう」ことです。成果はそのための手段であり、「出世させてもいいかどうか」を会社が判断するための指標の1つに過ぎないのです。ここを見誤っていると、「成果を上げているのに出世ができない」という事態に陥ってしまいます。 ●　「成果」と「評価」は似て非なるもの 　あなたがたとえば役員以上を目指すにあたっては、役員や上司にとって「便利な存在」になることが重要です。 　ただ、世の中の出世する人たちはこれを狙ってやっているのかと言うと、僕はそうは考えていません。むしろ、ただ無意識のうちに出社して、「出世する確率を高めるようなアプローチ」を行なっているのではないかと考えています。これは上司側も同様で、「出社しているから表立って評価する」ということはないでしょう。おそらくそれまでの積み重ねで、気づかないうちに「あいつは仕事ができる」と考え、昇格の判断などをしていると思います。 　同じ仕事を頑張っていても、こういった「無意識のうちに出世の確率を上げている人」とそうでない人には徐々に差がついてしまいます。この記事を見て、「もしかしたら自分は損をしていた/得する機会を逃していた」かもしれないと感じたとしたら、ぜひ職場での「自分の見せ方」を見つめ直してみることをオススメします。 　（本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』の一部を抜粋し、著者への取材を加えた特別な原稿です）