「いろんな服を着こなすこと=おしゃれではない」。服が溢れた経験からたどり着いたクローゼットの中身とは?
いろんな服を着こなすことがおしゃれではない。有田さんの服選びのルールとは?
クローゼットから服が溢れた経験を経て、今の有田さんが服選びで大切にしていることとは? 1. 気に入った服でも色違いは買わない 「購入して1週間以内に2、3回着てみて『これは出番が多くなる!』と思ったものは、もう一枚買うようにしています。買い足すとき、つい2色持っていた方がいいかな? と思いがちですが、絶対に色違いは買わないと決めています。色が違うと素材やサイズ感が微妙に違ったりするので。試着してから買いたいので、基本的にはネットではなくリアルで買うようにしています」 2. 似合わない色は潔く諦める 「カーキやブラウン系など、自分の顔がくすんで見える色は素敵だなと思って買っても結局着なくなってしまうので、潔く諦めるようになりました。自分に似合わない色を知っておくと、洋服選びも失敗しにくくなると思います」 3. バリエーションの幅を広げなくていい 「たくさんの服を持っていて、いろんな服を着こなせることがおしゃれだと思っていた時期もありましたが、一周まわって私はシンプルに身軽に生きていきたいんだと自分の中で何度も納得したので、着こなしの幅を無理に広げなくていいと思うようになりました。いつも似たような格好でも、自分に似合う服を着ている人って素敵ですよね。なので今の私のスタイルは、ちょっと着回しできるスティーブ・ジョブズのような感じです(笑)」
レイヤードスタイルなら、少ない服でもコーデの幅が広がります
「持っている服の量がそんなに多くないので、重ねることでコーディネートの幅を持たせています。そうすると重ねるものを少し変えるだけで違うスタイルに見えるんですよね。なのでアイテムとしては重ね着しやすいベストやシャツが多いです。 特に首元や袖口にポイントがあるデザインのシャツは、レイヤードすると全く違う服に見えるので、どこかひとくせあるシャツをいろいろ持っています」
心が落ち着く服を着ること=養生することだと思う
「コロナ禍と娘の離乳食が重なったタイミングで中医薬膳の勉強を本格的に始め、そこから資格を取り、今の仕事を始めるきっかけになりました。私自身、食を改めることがファッションや美容、ライフスタイルを改めることに繋がっています。 今、私が仕事を通して提案している食のスタイルもすごくシンプルなんです。必要なものを必要なだけ使って食べるということをメインでやっているのですが、それは食も服も同じこと。薬膳でいう養生って心が落ち着くことだと思うので、トレンドや世間に流されず、自分の心が落ち着く服をこれからも着ていきたいと思います」 撮影/高木亜麗 取材・文/堂坂由香