<春に芽吹く―市和歌山>選手紹介/6 岡久魁里選手/稲垣璃良選手 /和歌山
◇「なにくそ」の言葉大事に 岡久魁里選手(2年) 「なにくそ」と反発する言葉を大事にしている。小学生のとき、母から「『なにくそ』の気持ちで何事も頑張れ」と言われ、いまだに体に染みついているという。グラブにも、この言葉を刺しゅうしている。 冬場に厳しいトレーニングを課され、しんどそうな姿をしていると、指導者から「お前、なにくそちゃうんか!」と叱咤(しった)された。「言葉を忘れず、ここぞの場面で力を発揮したい」と誓う。 昨秋の県2次予選の準決勝と決勝では、途中出場ながら安打を放ち、心構えにうそがないところを見せた。「常に準備し、どんどん振っていくことを意識している」 ◇声を出しチームけん引 稲垣璃良選手(2年) 周りからの評価は「ムードメーカー的存在」。常に明るく声を出し、笑顔を絶やさない。一方、本人は「調子に乗って、ふざけてしまうときがある」とも。 頼っていた先輩が抜けて最高学年となり、「チームを引っ張っていけたら」と自覚も芽生えだした。新チームが発足してから、「泥臭く」と自身の目標も立てた。「格好をつけるのではなく、謙虚に高校球児らしく、ガッツあるプレーができる存在でありたい」と考えている。 今回、ベンチ入りを勝ち取り、「全員で一球一球に集中し、一戦必勝で戦っていきたい」と地に足をつけて甲子園に臨む。