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　島根県松江市中心部の殿町に建設予定の高層マンションを巡り、市民団体「まつえ/風景会議」が市に提出していた、建設地の取得を求める要望書に対し、上定昭仁市長は14日、「公費による買い取りはできない」と回答した。 【画像】松江城天守から望む現在の景観 　土地の買い取りには取得費だけでなく、既存建物の解体費などが必要なことを理由に挙げた。市長は、11日に事業者の京阪電鉄不動産（大阪市）を訪れて土地の値段やマンションの高さなどについて話した経緯にも触れ、「市が算出した2億数千万円の土地の相場から少なくとも5倍以上に膨らむ」と説明した。 　一方で、建設予定のマンションについては「松江らしい景観を保全する観点からは望ましくない」とも述べ、今後市の景観計画を見直す必要があると強調した。 　市役所で回答を受け取った同会議事務局の寺本和雄さん（78）は「景観について市民と一緒に考えていく兆しが見えた」と話した。また、同会は建設に反対する1万4千筆の署名を市に提出した。