小祝さくらが堪能する「毎日アメリカン的」生活 6打差6位から「ビッグスコア目指す」
<全米女子オープン 3日目◇1日◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇6583ヤード・パー70> 会見でもこのシブコスマイル【写真】 小祝さくらは、4バーディ・4ボギーと出入りの激しいゴルフだったが、イーブンパーでまとめ、トータル1オーバーの6位タイと上位をキープした。「後半にスコアを落としてしまって。でもイーブンってことで、まあまあって感じです」。アウトコースで2つ伸ばしながら、あがりの18番ホールなどその貯金を使い果たしたバックナインを悔やんだ。 もともとアウトコースで伸ばして、インコースは耐えるというのが基本戦略にあった。「グリーンが難しくて、乗ったと思ったら手前に戻るところも3カ所くらいある。18番も長くてラフもバンカーも効いていて、グリーンも傾斜が強いので全部が難しい。最後の最後まで気が抜けない」。ここまでのインコースを振り返っても、初日は12番パー3のダボなど計3オーバー。一方、2日目は13番パー5でイーグルを奪うなど、2つ伸ばしている。なかなかスコアが安定しない場所といえるが、「最終日はしっかりインコースをいい感じでプレーできたら」。まさにサンデーバックナインがカギを握りそうだ。 前日には、「イーグルを取った時も普通に軽く拍手するだけ。反応が薄くて…すごい好きです」など、“米国式”応援スタイルの心地よさを話していた。岩井千怜と回ったこの日も「すごいバーディパットの時は盛り上がっていたけど、基本的な“普通のバーディ”は拍手だけパチパチみたいな感じでやりやすかったですね」と、独特の言い回しで振り返る。ただ、最終日は2021年大会覇者の笹生優花とともに、最終日の2組前からのスタートとなる。優勝争いの興奮のなかでプレーするだけに、そうも言ってられないかもしれない。 ここまでの米国生活は満喫できている。「毎日アメリカン的なご飯しか食べてないですね。こっちのステーキが、日本のより好き。脂がギトギトしてなくて胃もたれしないから。あとはアメリカのバーガーも好きです。日本だと全然行かないけど、こっちのは好き」。 滞在期間中には竹田麗央が借りている家を訪問し、夕食をともにすることもあったという。その時は日本食に舌鼓。「(米国の料理は)太りそう。体に悪そうだからあまりよくないなって思ってます」というが、“一週間限定”ということもあり、米国スタイルをしっかりと堪能しているようだ。 首位とは6打差。パー70ながら、予選2日間の平均ストロークが『75.212』、『74.519』、そして3日目が『72.040』というコースでは、なかなか大逆転は難しい。ただ、何が起こるか分からないのが、メジャーの舞台でもある。「最後はビッグスコアを目指して頑張るだけ」。ひたすら上を見続ける。 前回出場した22年大会は、20位タイで日本勢最上位になったが、その“更新”も狙える。ちなみに「日本に帰ったら魚が食べたいですね、とりあえず」。納得いく結果を残し、帰国したい。(文・間宮輝憲)