放置すれば失明の可能性も、自覚症状はほぼなし「緑内障」はどんな病気?緑内障のスペシャリスト井上賢治先生が解説
眼圧が上がると、眼球の奥から視神経(ししんけい)が出ていくところの視神経乳頭(ししんけいにゅうとう)が強く圧迫され、視神経がダメージを受けてしまいます。視神経は一度壊れると元には戻らないため、壊れた神経が担当していた部分が見えなくなり、神経のダメージが広がると、やがて失明してしまう危険もあるのです。 緑内障はその原因によっていくつかのタイプに分けられます。タイプによって治療法などが違うので、まずは自分のタイプを知りましょう。
また、緑内障は多くの場合、進行がゆっくりで、初期の段階ではほとんど自覚症状があらわれません。視野が欠けるなどの症状を自覚したときには、すでに病気がある程度進行しています。そして、治療を始めるのが早ければ早いほど、失明などの深刻な事態に陥るのを食い止めることができます。 自覚症状がほとんどないからこそ、40歳を超えたら定期的に目の検査を受け、予防と早期発見に努めましょう。 ※後編(12月5日配信予定)へ続く。 ・井上賢治 著 『いちばん親切でくわしい 緑内障の教科書』の一部を抜粋・再構成。 イラスト/湯沢知子