１０月１日、米スポーツ用品大手ナイキが発表した第１・四半期（６―８月）決算は、純売上高が前年同期比１０．４％減の１１５億９０００万ドルで、ＬＳＥＧがまとめたアナリスト予想の１１６億５０００万ドルに届かなかった。ニューヨークで２０１９年撮影（２０２４年　ロイター/Mike Segar）

［１日　ロイター］ - 米スポーツ用品大手ナイキは１日、通期の売上高見通しを撤回し、投資家説明会の延期を発表した。株価は時間外取引で６％下落した。 同社は先月、ジョン・ドナホー最高経営責任者（ＣＥＯ）兼社長の後任に元幹部のエリオット・ヒル氏を充てる人事を発表した。１０月１４日に就任する。 マシュー・フレンド最高財務責任者（ＣＦＯ）は「通期ガイダンスを撤回する。これによりエリオットは現在の戦略とビジネストレンドを評価し、２０２６年度とそれ以降に向けてビジネスを最適な状態にするための計画を策定するための柔軟性を得ることができる」と語った。 ナイキはこれまで、通年の売上高が１桁台半ばの減少率になると予想していた。 この日発表した第１・四半期（６―８月）決算は、純売上高が前年同期比１０．４％減の１１５億９０００万ドルで、ＬＳＥＧがまとめたアナリスト予想の１１６億５０００万ドルに届かなかった。 第１・四半期の地域別売上高は米国と欧州がともに１４％減、中華圏は３％減。欧米では需要低迷やライバル勢からの市場シェア奪回に向けた取り組みがほとんど進展していないほか、中国の消費落ち込みも逆風となった。 アプタス・キャピタル・アドバイザーズの株式責任者デイブ・ワグナー氏は「この売上高にはかなり失望している」と述べた。 一方、人員削減や一部の不採算製品の供給削減によるコスト削減により、粗利益率は１２０ベーシスポイント（ｂｐ）上昇して４５．４％となった。 第１・四半期の１株利益は０．７０ドルと、アナリスト予想の０．５２ドルを上回った。 ナイキは１１月１９日に予定していた投資家説明会の延期も明らかにした。