松山の繁華街でぼったくり被害も…横行する悪質な客引きの実態
数十メートル先の交差点の近くでは… 客引き: 「いま12軒あるんですけど、どういう飲食店探してますか?」 記者: 「12軒とは?」 客引き: 「グループでお店やってまして飲み屋系なんですけど、ガールズバーを含め12軒やってます」 接待を伴う店の客引きは一切禁止されていることを知った上なのか…「キャバクラ」という言葉をあえて口にせず、店の勧誘を続けます。 客引き: 「70分3000円で飲み放題やってます。セットで消費税くらい割り引きます」
三番町でバーを経営し、繁華街の移ろいを35年以上見続けてきた河野有紀さんです。 河野さん: 「35年前から客引きもいたと思うんですよ。でもそこから少しずつ増えて(今は)10年前の5倍とかは普通になっていると思うんですよ」 悪質な客引きの増加を目の当たりにしてきた河野さん。 「経営者さんが(自分の)店の入り口で声かけられて客引きされることが迷惑という話も聞くし、観光客とか旅行客からぼったくりみたいな、金額が思ってたより違う思ってたより高いというのも聞くし」 悪質な客引きに困っている県民の声をこれまで多く聞いてきました。
2時間で30万円以上請求されたケースも
県警にも悪質な客引きに関する相談が寄せられています。 松山市の繁華街を歩いていた男性3人組。客引きから「1時間1人5000円のキャバクラがあります」と声を掛けられ案内された店でおよそ2時間半滞在しましたが、会計時に30万円以上を請求されたということです。男性らは高級なお酒は頼んでいないと話します。 他にも同様の被害の相談が、警察に複数寄せられているということです。
繁華街対策課の設置以降、県警は悪質な客引きを行ったとして8人を検挙。 7月には… 記者: 「今捜査員らが強制捜査のためビルに入っていきました」 二番町と三番町にある飲食店を強制捜査し、すでに逮捕していた店の経営者ら2人を風営法違反の疑いで再逮捕しました。 また先月には、悪質な客引き行為で逮捕・起訴された別の男の裁判が開かれ、懲役3か月の実刑判決が言い渡されています。 さらに来月には「風俗案内業の規制に関する条例」が施行され、風俗案内所を営業するうえで公安委員会への届け出が義務付けられることなどから、警察による繁華街の管理体制が整い始めています。 松山東警察署 福岡刑事管理官: 「四国随一の繁華街であると思います。その松山のイメージアップを目指して繁華街の風俗環境等治安対策強化の徹底を図って、県民だけでなく観光客の方、外国の方も安心して繁華街で楽しんでいただけるように捜査等を尽くしてまります」