NHK“昭和押し”は五輪まで? 朝ドラ「ひよっこ」以降、2作品も昭和描く
有村架純(24)主演で放送中の朝ドラ「ひよっこ」をはじめ、昭和押しが続くNHK。今後も下期「わろてんか」、18年上期「半分、青い。」と、ほぼ昭和を舞台にした作品が控える。この傾向は、どこまで続くのだろうか。
朝ドラ、昭和が選ばれる理由とは?
「わろてんか」は吉本興業の創業者・吉本せいをモデルに、明治後期から第2次世界大戦終了直後の大阪を舞台に寄席経営に挑む姿を描く。「半分、青い。」は大阪万博翌年の1971年、岐阜と東京を舞台にスタート、ヒロインが高度成長期の終わりから現代までを駆け抜けるという。「とと姉ちゃん」から5作連続で、昭和を中心に扱った作品となる。 「NHK朝ドラの場合、もともと昭和は定番。現代を舞台にした『あまちゃん』もヒットを飛ばしましたが、高齢者にはあまり見られていなかったといわれます。テレビの視聴者も高齢化している中、昭和は親和性もあり手堅いんですよ」とは、地上波放送局のプロデューサー。 さかのぼって考えると、昭和が終わった時点から昭和を振り返る傾向はあるのだとか。 「昭和は長かった。戦後だけでも、経済が沸点へ向かい右肩上がりだった高度成長やバブルの崩壊を経て、まさに激動。緻密な考証とともに古きよき昭和を再現した2005年公開の映画『ALWAYS三丁目の夕日』は、幅広い層の支持を集めた。でもその2年前、すでにNHKは『クローズアップ現代』で「なぜか“昭和レトロ”が大ヒット ~ブームの舞台裏~」という特集を放送しています」(前出・地上波放送局プロデューサー) 平成に入ってまもなく、すでに起きていた昭和ブーム。これから数年は2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて、ドラマ以外、たとえば音楽番組やバラエティーなどでも昭和プッシュがより一層目立ってきそうだ。 (文・志和浩司)