【イベントレポート】鈴木亮平と黒木華がヨコハマ映画祭の主演賞に輝く、「下剋上球児」の2人が互いを称賛
第45回ヨコハマ映画祭の表彰式が本日2月4日に神奈川・関内ホールで行われ、主演男優賞を受賞した鈴木亮平、主演女優賞を受賞した黒木華が出席。TBSの日曜劇場「下剋上球児」で共演したばかりの2人が互いを称賛する一幕もあった。 【画像】ドラマ「下剋上球児」Blu-ray&DVD BOXのパッケージ画像はこちら 鈴木は映画「エゴイスト」「劇場版 TOKYO MER~走る緊急救命室~」の演技で受賞。「TOKYO MER」はみなとみらいの横浜ランドマークタワーが舞台となっており、鈴木は横浜の市民や関係者に感謝を伝える。東京で自由に暮らすゲイの編集者を演じた「エゴイスト」については、「僕らがどうすればその人物になりきれるか、カメラの存在を一切忘れてその場にただ存在できるのか。松永大司監督が追求してくださったことで成り立った映画です」と思い入れを明かした。 2007年に森田芳光の「椿三十郎」で映画初出演を果たした鈴木。ヨコハマ映画祭が森田の名前を冠した賞を設けていることから、花束のプレゼンターは森田の妻で映画プロデューサーの三沢和子が務めた。このことを知らされていなかった鈴木は「かなり感慨深いものがあります」とこぼしながら、2011年に他界した森田と最後に仕事をした際にかけられた言葉を明かす。 森田からは「亮平、もっと売れてくれ」と言われたそうで、「そのときはどういう意味かわからなかったんですが、三沢さんから『森田は亮平くん主演で映画をやりたがっていた』と聞きまして。今日、この姿を森田さんに見てもらいたかった思いがあります。もしかしたら、今日舞台を降りたときに『亮平、1本、映画やるか』と言っていただけた未来もあったのかなあ、と。すべてあとの祭ですが、この場に立てていることを光栄に思っています。今後も日本映画の発展に貢献していきたいです」と力を込めて語った。 声を失った女性おきくを演じた「せかいのおきく」で受賞した黒木は、「いわゆる時代劇で、こんなにたくさんの今を生きる人たちに何かを感じ取っていただけたことが心からうれしいです」と喜ぶ。受賞は「舟を編む」にて最優秀新人賞を獲得した第35回以来。「せかいのおきく」の監督である阪本順治は「着物が本当に似合う。裾のさばきやお辞儀の仕方とか、撮りながら感動しました」と振り返る。 2023年10月期のドラマ「下剋上球児」で共演したばかりの鈴木は、黒木について「うまい下手をジャッジできる立場ではないんですが」と前置きしつつ、「僕が俳優としてちょっとだけ成長できたからなのか、4回目の共演で長く一緒にやってみて、本当に(演技の)キャッチボールがうまい……!と思いました」と大絶賛。一方の黒木は「(教員)免許は取っておいてほしかった」とドラマの役柄に絡めていじりつつ、「私からお芝居の相談もしますし、ドラマでは本当の先生のように球児たちの道しるべになっていたので、目指すべき先輩だなと思って尊敬してます」と称賛の言葉を向けた。 なお第45回ヨコハマ映画祭では「ケイコ 目を澄ませて」の岸井ゆきのも主演女優賞を受賞。岸井のスピーチを含め、映画ナタリーでは表彰式の模様を追ってレポートする。