やっぱりみんな疲れてる。「20年前に録音した屋久島の音」で実験的な音楽作品をつくった理由
紐にくくりつけて飛ばしたカブトムシの羽音、産卵のために砂をかき分けるウミガメのため息、ひょうたんでできたカリンバの音……。 【全画像をみる】やっぱりみんな疲れてる。「20年前に録音した屋久島の音」で実験的な音楽作品をつくった理由 Final Dropの『Mimyo』は、12インチのアナログレコードだ。片面は17分超で、自然の音と、カリンバやディジュリドゥなど民族楽器の演奏が聴こえてくる。 しかも、使われている自然音はいずれも20年前に屋久島でフィールドレコーディングされた音のみだという。 この実験的な音楽作品はどのようにして生まれたのか。そして、なぜ作られたのか。 Final Dropの中心メンバーでもあるDJ KENSEI(以下KENSEI)と、GoRo the Vibratian(以下GoRo)の2人に、作品のことや制作の過程を聞いた。 DJ KENSEI: DJ、リミキサー、プロデューサー、レコーディング・アーティスト。多彩なセレクトやサウンドコントロールによって、独自の空間を生み出す日本を代表するトップDJの一人。音楽コミュニティ「Sorameccer Sound Design」主宰。 GoRo the Vibratian:ディジュリドゥ、カリンバ、口琴など自作の楽器を操るバイブレーションアーティスト。路上ライブなどを行う傍ら、サカナクションのアリーナツアーにも参加する。Vibratianは、バイブレーションとミュージシャンを掛け合わせたオリジナルの造語。 Final Drop: DJ KENSEI、GoRo the Vibratianを中心に、京都アンダーグラウンドシーンの重要人物であり電子音楽家、プロデューサー、サウンドエンジニアのKND、辺境愛に満ちたオーガニックなエレクトロニック・サウンドを生み出すDJ兼音楽プロデューサーのKaoru Inoue(Seeds And Ground / Chari Chari)など、さまざまなクリエイターが離合集散する変則的な音楽集団。