【バドミントン アジア選手権】|仁平菜月は初戦敗退。「何かプラスになる試合がしたかったけれど、プレーとして出せなかった」
4月9日にアジア選手権(中国・寧波)が開幕。大会2日目が行なわれた4月10日は、各種目の本戦1回戦が実施され、日本代表も登場した。女子シングルス1回戦:グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン(インドネシア)に0-2で敗退した仁平菜月のコメントを紹介する。 ――テーピングをしている左ヒザの影響か、動きにキレがなかった 相手がタイミングをずらすショットを打ってきて、全体的に動きが止まってしまった部分もありますが、それより自分自身の動きがまとまっていない試合。いい終わり方ではなかったです。ヒザもよくない状態が続き、カバーした動きになったところもあります。完全にいい状態にはならないことが続いて、 その中でできることは限られている。それ自体は仕方がないことですが、できないことに意識が向いて、マイナスに考えている部分があります。 ――悩みもある中で、この大会はどういう位置づけか 五輪レースの最終戦ですが、私はオリンピックがどうという立場ではなかったので、次につなげたいと思っていました。気持ちと身体が合致しないままで、その状態でトップ選手と対戦したら、これくらい差が出る。自分自身が甘いと痛感しました。自分主体のラリーは、ほぼなかった。相手にやられている中で、どうにか1点取る展開しかできない。何かプラスになる試合をしたかったですけど、それが、プレーとして出せなかったので、そこは残念でした。 ――協会の財政難で、パリ五輪に関連する以外の国際大会のプランが見えにくい ヨーロッパで3週連続で国際大会を戦い、結果が出なくて、年齢的に厳しいと思うようになっている部分もありました。やっぱり上の選手はパリ五輪をめざしてやっていたし、もっと下の世代の子たちは、その次(の五輪)に向けての目標が強くある。自分自身が、目標をちゃんと定められていないということも、最近は感じていますし、パリ五輪後が不明ということも不安です。 明確な目標を言えないことも(支えてくれている人たちに)申し訳ないというか、不甲斐ない気持ちでいっぱい。でも、家族のために、バドミントンを続けてよかったと思ってもらえるものを見せたい、何とか踏ん張りたい気持ちはあります。やっぱり、ケガをした時のことを考えると、いまプレーできていること自体が幸せだと思うし、あの時間をムダにしたくない。あれで終わっていたら、こういう気持ちにもなっていないので。
取材・写真 平野貴也 構成 バドミントン・マガジン編集部